【問209】知的財産管理技能検定3級 練習問題|パリ条約の独立の原則
国際条約 問17/20難易度A(易しい)
問題文
パリ条約の「各国特許独立の原則」は、複数の国で取得した同一発明の特許の関係をどのように定めているか。
- 1.各国の特許は一体であり、一国での登録は他国にも自動的に及ぶ
- 2.各国の特許は互いに独立し、一国の無効や消滅は他国に及ばない
- 3.最初に特許を与えた国の判断に、他の同盟国の特許庁が拘束される
解説
正解
正解は選択肢2です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ❌誤り
パリ条約は各国での個別の出願・登録を前提とする。一国の登録が他国に自動的に及ぶ仕組みは同条約にない。
選択肢2 → ✅正解
パリ条約第4条の2(1)は各国で取得した特許が互いに独立すると定め、同条(2)は無効・消滅の理由についても存続期間についても独立と解釈するとしている。
選択肢3 → ❌誤り
独立の原則の趣旨に反する。各同盟国は自国の法令に基づき独立して審査・判断を行う。
背景知識
パリ条約は1883年に成立した産業財産権に関する最初の多国間条約で、内国民待遇・優先権・各国特許独立の三つが基本原則とされる。各国特許独立の原則は第4条の2に置かれ、一国で特許が無効にされたことを理由に他国の特許まで無効になることを防ぐ。優先権を定める第4条とは別条文である点に注意が必要である。属地主義を前提とする各国制度の相違を尊重する構造になっている。
学習アドバイス
「優先権=第4条」「独立の原則=第4条の2」と条番号をセットで覚えると、条文問題で取り違えない。
まとめ
- 特許独立の原則の根拠はパリ条約第4条の2(優先権の第4条とは別)
- 一国での無効・消滅は他国の特許に影響しない
- 存続期間についても各国独立に扱われる