【問207】知的財産管理技能検定3級 練習問題|独占禁止法におけるライセンス契約の規制
関連法規 問12/17難易度B(標準)
問題文
独占禁止法とライセンス契約の関係について正しいものはどれか。
- 1.ライセンス契約は知的財産権の正当な行使であるから、独占禁止法の適用対象から完全に除外される
- 2.ライセンシーに他社の競合品の取扱いを禁止する条件は、独占禁止法違反となる場合がある
- 3.ライセンシーの販売地域を制限する条件は、内容を問わず常に独占禁止法違反となる
解説
正解
正解は選択肢2です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ❌誤り
第21条は権利の行使と認められる行為には同法を適用しないと定めますが、外形上は権利行使に見えても制度の趣旨を逸脱する行為には独占禁止法が適用されます(知的財産ガイドライン)。完全な除外ではありません。
選択肢2 → ✅正解
独占禁止法第19条は不公正な取引方法を禁止し、公正取引委員会の一般指定は排他条件付取引・拘束条件付取引を挙げています。ライセンシーに競合品の取扱いを禁じる条件は、市場における競争を制限する程度によってこれらに該当し得ます。
選択肢3 → ❌誤り
地域制限は競争を制限する効果の程度に応じて個別に判断され、合理的な範囲であれば許容される場合があります。内容を問わず常に違法とされるわけではありません。
背景知識
独占禁止法第19条は「事業者は、不公正な取引方法を用いてはならない」と定め、その内容は公正取引委員会の告示(一般指定)で指定されています。一方、第21条は知的財産権の行使と認められる行為には同法を適用しないとしますが、公正取引委員会の「知的財産の利用に関する独占禁止法上の指針」は、外形上権利の行使に見えても制度の趣旨を逸脱する行為は適用対象になるとしています。ライセンス契約における排他条件や過度な制限は、排他条件付取引・拘束条件付取引として問題となり得ます。
学習アドバイス
知的財産権のライセンスは収益化の重要な手段ですが、独占禁止法との適合性の確認が欠かせません。19条(不公正な取引方法)と21条(適用除外とその限界)の関係を押さえましょう。
まとめ
- 独占禁止法第19条は不公正な取引方法を禁止している
- 第21条の適用除外にも限界があり、ライセンス契約も規制され得る
- 地域制限などは競争制限効果の程度で個別に判断される