【問196】知的財産管理技能検定3級 練習問題|外国出願戦略
知財実務 問36/40難易度B(標準)
問題文
AAA社は日本で特許出願した発明について、海外でも権利取得を検討している。外国出願の手段について、最も適切な選択肢はどれか。
- 1.PCT国際出願は、1つの出願で複数国への出願効果を得られる手続である。
- 2.パリ条約に基づく外国出願は、日本出願と同時にのみ可能である。
- 3.外国出願は日本で特許査定を受けた後でないと行えない。
解説
正解
正解は選択肢1です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ✅正解
PCT(Patent Cooperation Treaty、特許協力条約)に基づく国際出願は、1つの出願により複数の締約国(約155か国)への出願効果を得られる手続です。国際段階での先行技術調査や国際公開を経て、各国移行段階で審査が行われます。
選択肢2 → ❌誤り
パリ条約に基づく優先権主張は、日本出願から12か月以内に外国出願すれば、優先日を日本出願日に遡らせることができます。同時出願に限定されません。
選択肢3 → ❌誤り
外国出願は日本出願とは独立した手続であり、日本での特許査定を待つ必要はありません。
背景知識
外国特許出願の主な方法には(1)パリ条約優先権ルート、(2)PCTルートの2種類があります。パリ条約ルートは日本出願から12か月以内に各国へ個別に出願する方法で、短期間で権利化したい場合に有利です。PCTルートは国際出願機関(WIPOまたは日本の特許庁)に1つの出願を行うだけで、後に30か月以内(国により異なる)に各国移行を決定できるため、出願国選定の猶予があります。PCTは国際調査報告書や国際予備審査報告書も提供し、各国審査の効率化にも寄与します。企業は事業戦略に応じて使い分けます。なお商標にはマドリッド協定議定書、意匠にはハーグ協定によるそれぞれの国際出願制度があります。
学習アドバイス
パリ条約ルートとPCTルートの違いは頻出論点です。それぞれのメリット・デメリットを押さえましょう。
まとめ
- PCTは1出願で複数国効果
- パリ条約は12か月内の優先権主張
- 商標はマドプロ、意匠はハーグ協定