【問179】知的財産管理技能検定3級 練習問題|特許権の放棄
知財実務 問19/40難易度C(難しい)
問題文
HH社は保有する特許権のうち、事業方針の変更により不要となったものの処分を検討している。処分方法について、最も適切でない選択肢はどれか。
- 1.第三者への譲渡により対価を得る。
- 2.年金を納付せず失効させることで維持費用を削減する。
- 3.特許権の放棄には、必ず他社の同意が必要である。
解説
正解
正解は選択肢3です(最も適切でない選択肢)。
各選択肢の解説
選択肢1 → ✅正解(適切)
特許権は財産権であり、譲渡によって対価を得ることができます。
選択肢2 → ✅正解(適切)
特許料を納付しないことで特許権は消滅し、維持費用削減の手段となります。
選択肢3 → ❌誤り(不適切)
単独所有の特許権の放棄に他社の同意は不要です。ただし共有特許権の持分放棄や質権・専用実施権が設定されている場合は、それらの権利者の同意が必要です(特許法第97条)。
背景知識
特許権の処分方法は多様です。(1)譲渡は対価を得る最も直接的な方法で、事業譲渡の一環として行われることも多いです。(2)ライセンスによる収益化は、権利を維持したまま収益を得る方法で、独占・非独占の選択があります。(3)特許プールへの拠出は複数社との協調関係を構築する手法です。(4)年金不納による失効は維持費用を削減する消極的処分です。(5)特許権の放棄(特許庁への届出)による能動的な権利消滅も可能です。なお、共有特許権や他の権利者がいる場合は同意が必要になる点に注意が必要です。事業戦略に応じた選択が求められます。
学習アドバイス
特許権の処分方法とその選択基準は実務上重要です。権利放棄と失効、譲渡の違いを押さえましょう。
まとめ
- 譲渡、放棄、失効などの処分方法あり
- 単独所有なら放棄に他社同意不要
- 共有や質権付きは同意要