【問167】知的財産管理技能検定3級 練習問題|独占的通常実施権
知財実務 問7/40難易度B(標準)
問題文
医療機器メーカーK社は、L社の特許について独占的通常実施権の許諾を受けた。この権利の性質について、最も適切な選択肢はどれか。
- 1.特許法上、独占的通常実施権という権利は存在しない。
- 2.独占的通常実施権は契約上の独占性を定めた通常実施権である。
- 3.独占的通常実施権は専用実施権と同一の効力を有し、登録が必要である。
解説
正解
正解は選択肢2です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ❌誤り
独占的通常実施権は実務上広く用いられている契約類型で、法律上は通常実施権として位置付けられます。
選択肢2 → ✅正解
独占的通常実施権は、特許法上の分類では通常実施権ですが、契約上特許権者が他者にライセンスしないことを約束することで実質的な独占性を持たせた契約類型です。登録は不要で、専用実施権のような差止請求権は原則として持ちません。
選択肢3 → ❌誤り
独占的通常実施権は登録不要であり、専用実施権とは異なります。
背景知識
ライセンス契約の独占性にはバリエーションがあります。専用実施権は特許法上の物権的権利で登録が効力発生要件です。独占的通常実施権は契約上の独占性で、特許権者も自ら実施しない「完全独占的通常実施権」と、特許権者は実施できる「独占的通常実施権」に分かれます。さらに非独占的通常実施権は複数者への許諾が可能です。独占的通常実施権のライセンシーに差止請求権があるかは解釈が分かれますが、判例では一定条件下で認められる場合があります。
学習アドバイス
実施権の種類と性質の整理は3級でも重要です。専用実施権、独占的通常実施権、非独占的通常実施権の3つを対比して覚えましょう。
まとめ
- 独占的通常実施権は契約上の独占
- 特許法上は通常実施権に分類される
- 登録不要で当然対抗力あり