【問78】知的財産管理技能検定3級 練習問題|著作権侵害への対応
著作権法 問38/40難易度B(標準)
問題文
著作権侵害に対する民事上の救済に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 1.権利者は差止・損害賠償請求を行うことができる
- 2.著作権侵害の救済は刑事罰によるものに限定される
- 3.著作権侵害に対する差止請求は認められていない
解説
正解
正解は選択肢1です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ✅正解
著作権法112条(差止請求権)、民法709条(損害賠償請求権)、民法703条・704条(不当利得返還請求権)により、著作権者は侵害者に対してこれらの請求を行うことができます。また、著作権法115条で名誉回復措置請求も可能です。
選択肢2 → ❌誤り
著作権侵害に対する救済は民事上の救済(差止請求、損害賠償請求等)と刑事罰(119条以下)の両方があり、刑事罰に限定されません。
選択肢3 → ❌誤り
著作権法112条により差止請求が明文で認められています。「侵害の停止又は予防」を請求できます。
背景知識
著作権侵害に対する民事上の救済として、(1)差止請求(112条1項:侵害行為の停止・予防)、(2)侵害行為組成物等の廃棄請求(112条2項)、(3)損害賠償請求(民法709条)、(4)損害額の推定(114条:著作権者の立証負担を軽減)、(5)名誉回復措置請求(115条:著作者人格権侵害の場合)、(6)不当利得返還請求(民法703条)があります。刑事罰としては、著作権侵害等に対して10年以下の懲役若しくは1000万円以下の罰金又は併科(119条1項)が規定されています。なお、著作権侵害の多くは親告罪ですが、一定の悪質な海賊版行為等は非親告罪化されています(123条2項)。
学習アドバイス
民事救済(差止、損害賠償、不当利得、名誉回復)と刑事罰の両面があることを押さえましょう。損害額推定規定(114条)も重要です。
まとめ
- 著作権侵害には差止請求(112条)、損害賠償(民法709条)、不当利得返還(民法703条)の救済
- 損害額の推定規定(114条)で立証負担を軽減
- 刑事罰もあり(119条以下、原則親告罪)