【問77】知的財産管理技能検定3級 練習問題|出版権
著作権法 問37/40難易度B(標準)
問題文
著作権法79条以下の出版権に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 1.出版権は、複製権等保有者と出版権者との契約により設定される権利である
- 2.出版権は著作権とは独立して発生する権利である
- 3.出版権の設定に著作権者の意思は不要である
解説
正解
正解は選択肢1です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ✅正解
著作権法79条1項により、複製権又は公衆送信権を有する者は、その著作物について文書若しくは図画として出版することを引き受ける者又は電磁的記録として公衆送信を行うことを引き受ける者に対し、出版権を設定することができます。
選択肢2 → ❌誤り
出版権は著作権とは独立して発生するのではなく、著作権者(複製権等保有者)との契約により設定される物権的な権利です。
選択肢3 → ❌誤り
出版権は著作権者との契約により設定されるものであり、著作権者の意思(合意)が必須です。著作権者の意思を無視して設定することはできません。
背景知識
出版権は、著作権者(複製権・公衆送信権を有する者)と出版者の契約により設定される物権的権利です(79条)。出版権者は、頒布の目的をもって著作物を原作のまま印刷その他の機械的又は化学的方法により文書又は図画として複製する権利及び電磁的記録として複製する権利を専有します(80条)。出版権は債権的な利用許諾とは異なり、物権的な性質を持つため、著作権者以外の第三者にも主張できます。2014年の改正により、電子書籍の出版にも対応できるようになりました。設定登録(88条)をすれば第三者対抗要件となります。出版権者は出版の義務(81条:設定後6ヶ月以内の出版、継続出版義務)を負います。
学習アドバイス
出版権は著作権者との契約による設定である点、物権的権利である点、出版権者の義務(81条)を押さえましょう。
まとめ
- 出版権は著作権者との契約により設定される物権的権利(79条)
- 出版権者は複製・公衆送信の独占的権利を有する(80条)
- 出版権者には出版義務がある(81条)