【問65】知的財産管理技能検定3級 練習問題|非営利上演等の権利制限
著作権法 問25/40難易度A(易しい)
問題文
著作権法38条1項の非営利・無料・無報酬の上演等に関する要件として、最も適切でないものはどれか。
- 1.営利を目的としないこと
- 2.聴衆又は観衆から料金を受けないこと
- 3.著作物を改変して上演すること
解説
正解
正解は選択肢3です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ❌誤り(=要件として正しい)
38条1項により、営利を目的としないことが要件の一つです。
選択肢2 → ❌誤り(=要件として正しい)
38条1項により、聴衆又は観衆から料金(いかなる名義をもつてするを問わず、著作物の提供又は提示につき受ける対価)を受けないことが要件です。
選択肢3 → ✅正解(=要件として誤り)
著作物の改変は同一性保持権(20条)の侵害に該当する可能性があり、38条の要件とは無関係です。むしろ改変は同一性保持権侵害となります。
背景知識
著作権法38条1項は、公表された著作物について、(1)営利を目的としないこと、(2)聴衆・観衆から料金を受けないこと、(3)実演家・口述者に報酬が支払われないこと、の3要件をすべて満たす場合、公に上演、演奏、上映、口述することを許諾なく行えると規定しています。学校の文化祭での演劇・合唱、地域ボランティアによる朗読会などが典型例です。ただし、頒布権・複製権などは制限の対象外であり、録画・録音しての配布や複製は別途許諾が必要です。また、この規定は上演・演奏・上映・口述に限定され、公衆送信や翻案などには適用されません。
学習アドバイス
38条1項は「非営利・無料・無報酬」の3要件を正確に覚えましょう。対象が上演等に限定される点も重要です。
まとめ
- 38条1項は非営利・無料・無報酬の3要件が必要
- 公表された著作物の上演・演奏・上映・口述が対象
- 複製や公衆送信は対象外、同一性保持権は別途保護される