【問64】知的財産管理技能検定3級 練習問題|図書館における複製
著作権法 問24/40難易度B(標準)
問題文
著作権法31条の図書館等における複製に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 1.政令で定める図書館等においては、一定の要件の下で著作権者の許諾なく複製ができる
- 2.すべての図書館は無制限に図書を複製することができる
- 3.図書館での複製は、利用者の私的利用目的であれば全部の複製ができる
解説
正解
正解は選択肢1です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ✅正解
著作権法31条1項により、政令で定める図書館等は、一定の要件(利用者の調査研究目的での一部分の複製、図書館資料の保存のための複製等)の下で著作権者の許諾なく複製することができます。
選択肢2 → ❌誤り
複製が認められるのは「政令で定める図書館等」に限られ、すべての図書館が対象ではありません。また、無制限ではなく一定の要件の下でのみ認められます。
選択肢3 → ❌誤り
利用者への複製物の提供は「著作物の一部分」に限定されます(31条1項1号)。全部の複製はできません。ただし発行後相当期間経過後の定期刊行物の個々の記事は全部複製が可能です。
背景知識
著作権法31条は、政令で定める図書館等(国立国会図書館、公共図書館、大学図書館等)における著作権制限規定です。認められる複製は、(1)利用者の調査研究用に1人につき1部・著作物の一部分の提供、(2)図書館資料の保存のための複製、(3)他の図書館に資料を提供するための複製、の3類型です。また、2009年改正で国立国会図書館による納本後直ちの電子化が認められ、2021年改正では図書館資料のメール等による公衆送信(補償金付)も可能となりました。一般の商業施設や企業内資料室などはこの「図書館等」に該当しません。
学習アドバイス
図書館等の範囲(政令指定)、複製対象(著作物の一部)、複製部数(1人1部)など細かい要件を整理しましょう。
まとめ
- 31条は政令で定める図書館等における複製を認める
- 利用者用は一部分・1人1部、保存・提供目的の複製も可能
- 近年の改正で公衆送信(補償金付)も認められた