【問63】知的財産管理技能検定3級 練習問題|教育機関での複製
著作権法 問23/40難易度A(易しい)
問題文
著作権法35条の学校その他の教育機関における複製等に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 1.営利目的の教育機関であっても、授業の過程で必要と認められる範囲内であれば無許諾で複製できる
- 2.授業の過程で必要と認められる限度で複製でき、著作権者の利益を不当に害する場合は除かれる
- 3.教育機関での複製は、いかなる場合も著作権者の許諾が必要である
解説
正解
正解は選択肢2です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ❌誤り
著作権法35条1項は「学校その他の教育機関(営利を目的として設置されているものを除く)」としており、営利目的の教育機関は対象外です。
選択肢2 → ✅正解
著作権法35条1項は、教育機関における授業の過程における利用に供することを目的として、必要と認められる限度で複製等ができるが、著作権者の利益を不当に害する場合を除くと規定しています。
選択肢3 → ❌誤り
権利制限規定(35条)により、要件を満たせば著作権者の許諾は不要です。すべての複製に許諾が必要というのは誤りです。
背景知識
著作権法35条は、非営利の教育機関において、授業の過程で使用するために必要と認められる限度で著作物を複製、公衆送信、公に伝達できる権利制限規定です。要件は、(1)非営利の教育機関であること、(2)教員または履修者が複製等を行うこと、(3)授業の過程における使用目的であること、(4)必要と認められる限度であること、(5)著作権者の利益を不当に害しないこと、です。2018年改正により授業目的公衆送信補償金制度(SARTRAS)が導入され、遠隔授業などでの公衆送信も一定の補償金支払いで可能となりました。授業とは直接関係のない教員会議資料の作成等は対象外です。
学習アドバイス
35条の要件、特に「非営利」「授業の過程」「著作権者の利益を不当に害しない」をしっかり押さえましょう。
まとめ
- 35条は非営利教育機関の授業過程での複製等を認める
- 教員・履修者による、必要な限度での複製が対象
- 著作権者の利益を不当に害する場合は適用されない