【問62】知的財産管理技能検定3級 練習問題|引用の要件
著作権法 問22/40難易度A(易しい)
問題文
著作権法32条1項の引用に関する要件として、最も適切でないものはどれか。
- 1.公表された著作物であること
- 2.引用部分と自己の著作物が明瞭に区別されていること
- 3.引用元の著作権者の事前の許諾を得ていること
解説
正解
正解は選択肢3です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ❌誤り(=要件として正しい)
著作権法32条1項により、引用の対象は「公表された著作物」でなければなりません。未公表の著作物を引用することはできません。
選択肢2 → ❌誤り(=要件として正しい)
判例上、引用部分と自己の著作物が「明瞭に区別」されていることが引用の要件とされています(明瞭区分性)。
選択肢3 → ✅正解(=要件として誤り)
引用は著作権の制限規定(32条)に該当するため、著作権者の事前の許諾は不要です。許諾なく適法に利用できます。
背景知識
著作権法32条1項の引用は、公正な慣行に合致し、報道・批評・研究等の正当な目的の範囲内で行われる場合に許諾不要で認められます。判例(パロディ事件等)により確立された引用の要件は、(1)公表された著作物であること、(2)明瞭区分性(引用部分と自己の著作物の明瞭な区別)、(3)主従関係(自己の著作物が主で引用部分が従)、(4)公正な慣行・目的上正当な範囲、(5)出所の明示(48条)、の5つです。これらの要件を満たせば、著作権者の許諾なく他人の著作物を引用できます。出所の明示は引用の要件の一つであり、忘れると違法となります。
学習アドバイス
引用の要件(明瞭区分性・主従関係・出所の明示等)はセットで覚えましょう。著作権者の許諾不要だが要件は厳格である点が重要です。
まとめ
- 引用は公表された著作物について許諾不要で認められる(32条1項)
- 明瞭区分性・主従関係・正当な範囲・出所明示が必要
- 違法状態の著作物の引用や未公表著作物の引用はできない