【問59】知的財産管理技能検定3級 練習問題|頒布権と譲渡権
著作権法 問19/40難易度C(難しい)
問題文
著作権法における頒布権と譲渡権に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 1.頒布権は映画の著作物に認められる権利である
- 2.譲渡権は、一度適法に公衆に譲渡された後も消尽しない
- 3.頒布権は、すべての著作物に認められる権利である
解説
正解
正解は選択肢1です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ✅正解
著作権法26条1項により、頒布権は映画の著作物について認められる特別な権利です。「著作者は、その映画の著作物をその複製物により頒布する権利を専有する」と規定されています。
選択肢2 → ❌誤り
著作権法26条の2第2項により、譲渡権は一度適法に公衆に譲渡された著作物の原作品・複製物については消尽します(消尽論)。
選択肢3 → ❌誤り
頒布権は映画の著作物にのみ認められ、すべての著作物に認められるものではありません。映画以外の著作物には譲渡権(26条の2)が認められます。
背景知識
著作権法では、映画の著作物に「頒布権」(26条)、映画以外の著作物に「譲渡権」(26条の2)と「貸与権」(26条の3)を認めています。頒布権は映画フィルムの配給制度を背景とした強力な権利で、一度適法に譲渡されても消尽しないのが原則です。一方、譲渡権は通常の消尽論が適用され、一度適法に譲渡された後は権利が及びません(26条の2第2項)。例えば、正規に購入したCDを中古店に売ることは譲渡権の侵害になりません。貸与権(26条の3)は著作物の複製物を公衆に貸与する権利で、レンタル業との関係で重要です。
学習アドバイス
映画だけ頒布権、その他は譲渡権・貸与権という区分を覚えましょう。消尽論(譲渡権は消尽する)も頻出論点です。
まとめ
- 頒布権は映画の著作物のみに認められる(26条)
- 映画以外には譲渡権(26条の2)と貸与権(26条の3)
- 譲渡権は適法な譲渡後に消尽する(26条の2第2項)