【問56】知的財産管理技能検定3級 練習問題|著作者人格権の譲渡
著作権法 問16/40難易度B(標準)
問題文
著作者人格権の譲渡に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 1.著作者人格権は一身専属的な権利であり、譲渡することができない
- 2.著作者人格権は著作権と一体として譲渡できる
- 3.著作者人格権は著作者の死亡後も相続人に承継される
解説
正解
正解は選択肢1です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ✅正解
著作権法59条は「著作者人格権は、著作者の一身に専属し、譲渡することができない」と規定しています。
選択肢2 → ❌誤り
著作財産権(著作権)は譲渡可能ですが(61条)、著作者人格権は譲渡できません。両者の性質は異なります。
選択肢3 → ❌誤り
著作者人格権は一身専属的権利であるため、著作者の死亡とともに消滅し、相続人に承継されません。ただし、死後も一定の人格的利益の保護規定があります(60条)。
背景知識
著作者人格権は著作者の人格と不可分の権利であり、譲渡も相続もできません(59条)。実務ではこの点が問題となり、著作物の利用者(例えば出版社)が自由に利用できるようにするため、契約で「著作者人格権を行使しない」という特約(著作者人格権不行使特約)を結ぶことが一般的です。また、著作者の死亡後も、著作者が生存していたとすればその著作者人格権の侵害となるべき行為は禁止されます(60条)。これにより死亡後も一定期間、著作者の名誉が保護されます。著作者人格権の侵害に対しては、差止請求(112条)や名誉回復措置請求(115条)が可能です。
学習アドバイス
著作者人格権が譲渡不可である点と、実務上の対応(不行使特約)、死後の保護(60条)をセットで理解しましょう。
まとめ
- 著作者人格権は一身専属的で譲渡不可(著作権法59条)
- 著作財産権(著作権)は譲渡可能(61条)
- 著作者の死亡後も一定の保護規定あり(60条)