【問60】ビジネスマネジャー検定 練習問題|業務上の指導とハラスメントの線引き
部下のマネジメントとリーダーシップ 問14/24難易度B(標準)
問題文
職場におけるパワーハラスメントと、業務上必要な指導との関係についての説明として、最も適切なものはどれか。
- 1.部下が不快に感じたかどうかという受け手の主観のみによって決まり、その言動が業務上必要な範囲のものであったかは判断に影響しない
- 2.優越的な関係を背景とし、業務上必要かつ相当な範囲を超え、就業環境を害する言動を指し、必要かつ相当な範囲の指導は該当しない
- 3.上司から部下に向けられた言動だけが対象とされ、同僚どうしの言動や部下から上司に向けられた言動が問題とされる余地はない
- 4.業務上明らかに不要なことや遂行が不可能なことを命じる行為も、業務に関する指示である以上は問題とされることがない
解説
正解は選択肢2。職場のパワーハラスメントは、優越的な関係を背景とした言動であること、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものであること、労働者の就業環境が害されるものであること、という要素をいずれも満たすものとして整理されている。裏を返せば、業務上必要かつ相当な範囲で行われる指導は、部下にとって厳しい内容であってもハラスメントには当たらない。マネジャーは、指導の目的が業務の遂行や部下の成長にあるか、手段や言い方が必要な範囲にとどまっているかを点検することが求められる。選択肢1は、受け手の主観のみで決まるとしているが、言動が業務上必要かつ相当な範囲のものであったかという観点も併せて判断される。選択肢3は、対象を上司から部下への言動に限定しているが、優越的な関係は職務上の地位だけでなく、業務上の知識や経験の差、集団による行為など抵抗や拒絶が困難な関係によっても生じうるため、同僚どうしや部下から上司への言動が問題となる場合もある。選択肢4は、業務上明らかに不要なことや遂行が不可能なことを命じる行為を問題なしとしているが、こうした過大な要求は代表的な行為類型の一つとして挙げられている。