【問181】ビジネス実務法務検定3級 練習問題|特許権の発生と存続期間
関連法規 問21/40難易度A(易しい)
問題文
特許権に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.特許権は発明の完成と同時に当然に発生する権利である。
- 2.特許権の存続期間は特許出願の日から20年で終了するが、医薬品等の場合に延長登録の制度がある。
- 3.特許出願は発明者本人のみが行うことができ、職務発明であっても使用者は出願人とならない。
- 4.特許要件として産業上の利用可能性は不要である。
解説
正解
正解は選択肢2です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ❌
特許権は発明の完成だけでは発生せず、特許庁への出願・審査を経て設定登録されることにより発生します(特許法第66条)。著作権との重要な相違点です。
選択肢2 → ✅
特許法第67条により、特許権の存続期間は特許出願の日から20年です。医薬品・農薬等で薬事承認に時間を要するものについては最長5年間の延長登録制度(同条2項以下)があります。
選択肢3 → ❌
特許法第29条・職務発明制度(法35条)により、職務発明については契約・勤務規則等で予め使用者に特許を受ける権利を承継させる旨を定めることができ、使用者が出願人となることが認められます。
選択肢4 → ❌
特許法第29条第1項柱書により、産業上利用することができる発明であることが特許要件です。新規性・進歩性とともに必須要件として明記されています。
背景知識
特許権は発明者の独占的・排他的な利用権を一定期間保証する制度で、技術革新の促進と公衆への開示のバランスを目的とします。特許要件は(1)発明該当性、(2)産業上利用可能性、(3)新規性、(4)進歩性、(5)先願主義の5要件です。出願後1年6か月で出願公開、その後審査請求(出願日から3年以内)を経て査定、査定確定により登録され特許権が発生します。職務発明制度では2015年改正により従業者の「相当の利益」請求権が確認され、契約等で承継要件・利益の内容を定めることが必要となりました。
学習アドバイス
特許要件5つ、存続期間20年、職務発明制度は頻出です。著作権との対比(登録不要vs要登録、創作主義vs先願主義)を整理しましょう。
まとめ
- 特許権は設定登録により発生(法66条)
- 存続期間は出願日から20年(法67条)
- 職務発明は契約で使用者承継可能(法35条)