【問171】ビジネス実務法務検定3級 練習問題|独占禁止法の私的独占
関連法規 問11/40難易度A(易しい)
問題文
独占禁止法における私的独占に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.私的独占は事業者が自社の事業活動を単独で行うことを意味し、他の事業者との関係は問題とならない。
- 2.私的独占は他の事業者の活動を排除・支配し、公共の利益に反し競争を実質的に制限する行為である。
- 3.私的独占は刑事罰の対象とはならない。
- 4.私的独占の規制対象は大企業に限定されている。
解説
正解
正解は選択肢2です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ❌
私的独占の定義(独占禁止法第2条第5項)は、他の事業者の事業活動を「排除」または「支配」することを要件とします。自社単独の事業活動のみを意味するのではありません。
選択肢2 → ✅
独占禁止法第2条第5項により、私的独占は事業者が単独または他の事業者と結合・通謀し、その他いかなる方法をもってするかを問わず、他の事業者の事業活動を排除または支配することにより、公共の利益に反して、一定の取引分野における競争を実質的に制限する行為と定義されます。
選択肢3 → ❌
独占禁止法第89条により、私的独占の罪に対しては5年以下の懲役または500万円以下の罰金という刑事罰が定められています。
選択肢4 → ❌
私的独占の規制対象は事業者一般であり、大企業に限定されません。中小企業であっても市場における地位や行為態様によっては適用対象となります。
背景知識
独占禁止法は私的独占・不当な取引制限(カルテル等)・不公正な取引方法の3つを禁止行為とします。私的独占は支配型(他社の事業活動を制約・拘束)と排除型(他社を市場から排除)に分類されます。違反には公正取引委員会による排除措置命令・課徴金納付命令(売上額の最大10%程度)が課され、刑事罰の対象ともなります。「一定の取引分野」(市場画定)と「実質的競争制限」が要件として重要です。
学習アドバイス
独占禁止法の禁止行為3類型(私的独占・不当な取引制限・不公正な取引方法)を整理しましょう。私的独占は「排除・支配」、不当な取引制限は「共同行為」、不公正な取引方法は「公正な競争阻害」が要件のキーワードです。
まとめ
- 私的独占は排除型と支配型に分類(法2条5項)
- 公共の利益に反する競争の実質的制限が要件
- 排除措置命令・課徴金・刑事罰の対象