【問172】ビジネス実務法務検定3級 練習問題|独占禁止法のカルテル
関連法規 問12/40難易度A(易しい)
問題文
独占禁止法における不当な取引制限(カルテル)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.事業者間の価格協定や数量制限の合意は、いずれも不当な取引制限として禁止される。
- 2.事業者の自主的な業界団体での意見交換は、内容を問わずいかなる場合も適法である。
- 3.課徴金減免制度(リーニエンシー)の適用申請は、調査開始後でも常に上限まで認められる。
- 4.入札談合は不当な取引制限に該当しないため、独占禁止法の対象外である。
解説
正解
正解は選択肢1です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ✅
独占禁止法第2条第6項・第3条により、事業者が他の事業者と共同して価格・数量・取引先・市場分割等を決定する行為(カルテル)は、不当な取引制限として禁止されます。価格協定・数量制限はいずれもカルテルの典型例です。
選択肢2 → ❌
業界団体での意見交換であっても、価格・数量等の決定や情報交換が競争を実質的に制限する場合には独占禁止法違反となります。内容によって違法となる可能性があります。
選択肢3 → ❌
課徴金減免制度(独占禁止法第7条の4以下)では、申請順位および調査開始の前後で減免率が定められ、上限まで常に認められるわけではありません。調査開始前の最初の申請者は全額免除、それ以降は順位に応じて段階的に減額されます。
選択肢4 → ❌
入札談合は不当な取引制限の典型例であり、独占禁止法第2条第6項の規制対象です。官製談合防止法も別途規定されています。
背景知識
不当な取引制限(独占禁止法第2条第6項)はカルテル・入札談合の禁止規定で、(1)事業者間の共同行為(意思の連絡)、(2)相互拘束または共同遂行、(3)公共の利益反、(4)競争の実質的制限が要件です。違反には課徴金(売上額の最大10%程度)、排除措置命令、刑事罰(法89条:5年以下の懲役)が課されます。課徴金減免制度(リーニエンシー)は2005年導入で、自主申告と協力により減免率が決まります(2019年改正で柔軟な裁量型に進化)。
学習アドバイス
カルテルの典型類型(価格・数量・取引先制限・入札談合)を覚えましょう。リーニエンシー制度の順位による減免率の違いも頻出です。
まとめ
- 価格協定・数量制限・入札談合はカルテル違反
- 業界団体での情報交換も違法となり得る
- 課徴金減免制度(リーニエンシー)は順位に応じて減免