【問153】ビジネス実務法務検定3級 練習問題|手形の裏書
商法・会社法 問33/40難易度B(標準)
問題文
手形の裏書に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.手形の裏書は、債権譲渡の機能を有する
- 2.裏書には、権利移転的効力のみが認められる
- 3.裏書人は、手形の支払について何ら責任を負わない
- 4.裏書は禁止することができず、いかなる場合も自由である
解説
正解
正解は選択肢1です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ✅
裏書は手形上の権利を移転する機能(権利移転的効力)を持ちます(手形法第14条1項、同第77条1項1号)。
選択肢2 → ❌
裏書には権利移転的効力のほか、担保的効力・資格授与的効力もあります。
選択肢3 → ❌
裏書人は遡求(償還)義務を負います(手形法第15条1項、同第77条1項1号)。
選択肢4 → ❌
裏書禁止裏書(裏書禁止文句付)は可能で、譲渡禁止することもできます(手形法第11条2項、第15条2項)。
背景知識
裏書は手形権利の譲渡方法であり、3つの効力を持ちます。(1)権利移転的効力(手形法第14条1項):裏書により手形上の一切の権利が裏書人から被裏書人に移転します。(2)担保的効力(同第15条1項):裏書人は別段の文言なき限り、被裏書人およびその後の所持人に対し、引受および支払を担保(=遡求義務)します。(3)資格授与的効力(同第16条1項):裏書の連続を有する手形所持人は適法な権利者と推定されます。これら3効力により、手形の安全な流通が確保されます。裏書禁止裏書は裏書人が「裏書禁止」等の文句を記載することで、被裏書人以外への譲渡を禁じる方法で、これに違反した裏書をしても担保的効力は生じません(手形法第15条2項)。
学習アドバイス
裏書の3効力「権利移転・担保・資格授与」は完全暗記が必要です。各効力の根拠条文(手形法第14条、第15条、第16条)も併せて覚えましょう。裏書禁止文句の効果も頻出論点です。
まとめ
- 裏書には3つの効力(権利移転・担保・資格授与)
- 裏書人は原則遡求義務を負う
- 裏書禁止裏書で担保的効力を排除可能