【問145】ビジネス実務法務検定3級 練習問題|商業登記の効力
商法・会社法 問25/40難易度B(標準)
問題文
商業登記の効力に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.登記すべき事項は、登記の前であっても善意の第三者に対抗できる
- 2.登記すべき事項は、登記後でも善意の第三者には対抗できない
- 3.登記すべき事項は、登記前は善意の第三者に対抗できないが、登記後は原則として対抗できる
- 4.商業登記には、対抗力は一切認められない
解説
正解
正解は選択肢3です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ❌
登記前は善意第三者に対抗できないのが原則です(消極的公示力)。
選択肢2 → ❌
登記後は原則として善意第三者にも対抗できます(積極的公示力)。
選択肢3 → ✅
商法第9条1項により、登記前は善意第三者に対抗不可(消極)、登記後は原則対抗可(積極)です。
選択肢4 → ❌
商業登記には公示力(対抗力)が認められます。
背景知識
商業登記の効力は商法第9条が規定します。同条1項本文は「登記すべき事項は、登記の後でなければ、これをもって善意の第三者に対抗することができない」と消極的公示力を定め、同項ただし書で「登記の後であっても、第三者が正当な事由によってその登記があることを知らなかったときは、同様とする」と例外を設けます。同条2項は不実登記の場合の責任(故意・過失で不実登記をした者は、不実を知らない第三者に対し登記内容と異なる事実を主張できない)を規定します。これらの効力により、登記事実は登記時点で原則として全世界に公示され、取引安全が図られます。実務上、代表取締役変更、商号変更、本店移転等は速やかに登記する必要があります。
学習アドバイス
商法第9条1項の構造「登記前=対抗不可、登記後=原則対抗可」を理解しましょう。「正当な事由」例外と不実登記の効力(同条2項)も頻出です。消極・積極公示力の用語も覚えてください。
まとめ
- 登記前は善意第三者に対抗不可
- 登記後は原則対抗可(正当事由は例外)
- 不実登記者は内容と異なる事実主張不可