【問108】ビジネス実務法務検定3級 練習問題|動物占有者の責任
民法(物権・担保・相続) 問28/40難易度C(難しい)
問題文
民法上の動物占有者の責任(民法718条)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.動物の占有者は損害賠償責任を負うが、相当の注意をもって管理したときは免責される。
- 2.動物の占有者は、その動物が他人に加えた損害について、いかなる場合も無過失責任を負う。
- 3.動物の占有者に代わって動物を管理する者がいる場合、その管理者は責任を負わない。
- 4.動物占有者の責任は、犬や猫などのペットには適用されず、家畜または猛獣に限られる。
解説
正解
正解は選択肢1です。
民法718条1項により、動物の占有者は動物が他人に加えた損害を賠償する責任を負いますが、動物の種類および性質に従い相当の注意をもって管理したときは免責されます。
各選択肢の解説
選択肢1 → ✅
民法718条1項本文・ただし書のとおりです。中間責任(過失責任の修正)です。
選択肢2 → ❌
無過失責任ではなく、相当の注意をもって管理した場合は免責される中間責任です。
選択肢3 → ❌
民法718条2項により、占有者に代わって動物を管理する者も同様の責任を負います。
選択肢4 → ❌
動物の種類に制限はなく、犬・猫などのペットも対象になります。動物の種類・性質は管理に求められる注意の程度に影響します。
背景知識
動物占有者の責任は、危険物としての動物を支配する者に責任を負わせる危険責任の一つです。立証責任が転換されており、被害者は加害動物の存在と損害発生を立証すれば足り、占有者が「相当の注意をもって管理」したことを立証しなければ免責されません(中間責任)。動物の種類・性質に応じた注意義務の程度が定められ、犬の散歩中の事故、猫の引っ掻き、家畜の暴走など多様な事例で適用されます。占有者だけでなく、占有者に代わって管理する者(例:家政婦、動物病院)も責任を負います。
学習アドバイス
動物占有者の責任は「中間責任」と理解しましょう。免責には「相当の注意」の立証が必要で、立証責任が占有者にあるのが特徴です。ペットも含む動物全般に適用されます。
まとめ
- 動物占有者は損害賠償責任を負う(中間責任)
- 相当の注意をもって管理したことの立証で免責
- 占有者に代わって管理する者も責任を負う