【問48】ビジネス実務法務検定3級 練習問題|契約不適合の通知期間
民法(債権・契約) 問8/36難易度B(標準)
問題文
売買における種類または品質に関する契約不適合の通知期間(民法566条)に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 1.買主は不適合を知った時から1年以内に売主に通知しなければ、追完請求等の権利を失う
- 2.買主は不適合を知った時から3年以内に通知すれば足りる
- 3.通知期間の制限は、数量に関する不適合についても適用される
- 4.買主が悪意の場合、通知期間の経過によっても権利は消滅しない
解説
正解
正解は選択肢1です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ✅正解
民法566条は「種類又は品質に関して契約の内容に適合しないものであるときは、買主がその不適合を知った時から1年以内にその旨を売主に通知しないときは、買主は、その不適合を理由として、履行の追完の請求、代金の減額の請求、損害賠償の請求及び契約の解除をすることができない」と規定しています。
選択肢2 → ❌誤り
通知期間は「知った時から1年」であり、3年ではありません。
選択肢3 → ❌誤り
民法566条は種類または品質の不適合に限定されており、数量不適合には適用されません。数量不適合は通常の消滅時効に服します。
選択肢4 → ❌誤り
民法566条ただし書は「売主が引渡しの時にその不適合を知り、又は重大な過失によって知らなかったとき」を除外しており、買主の悪意は除外事由ではありません。
背景知識
旧民法の瑕疵担保責任は買主の善意・悪意で扱いが異なり、また権利行使期間が「1年」とされていました。2020年改正により権利行使期間は通常の消滅時効(166条1項)に服し、566条は「通知期間」として再構成されました。1年以内の通知は不適合の概要を伝えれば足り、具体的な権利行使までは不要とされています。売主が引渡時に不適合を知り又は重過失で知らなかった場合は、通知期間制限は適用されません。
学習アドバイス
旧法と改正法の違いを意識しましょう。「通知」と「権利行使」の区別、「種類・品質」と「数量」の区別、売主悪意・重過失時の例外をセットで押さえるとよいです。
まとめ
- 種類・品質不適合は知った時から1年以内に通知が必要
- 数量不適合は通常の消滅時効が適用
- 売主が悪意・重過失の場合は通知期間制限の適用なし