【問47】ビジネス実務法務検定3級 練習問題|売主の所有権移転義務
民法(債権・契約) 問7/36難易度B(標準)
問題文
他人の権利を売買の目的とした契約に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 1.他人の権利を目的とする売買契約は、無効である
- 2.契約は有効に成立し、売主はその権利を取得して買主に移転する義務を負う
- 3.他人の権利を目的とする売買契約では、買主は売主に対し代金支払義務を負わない
- 4.他人物売買では、所有者の追認がない限り、売主に対する債務不履行責任は発生しない
解説
正解
正解は選択肢2です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ❌誤り
他人の権利を目的とする売買契約も有効に成立します(民法561条)。
選択肢2 → ✅正解
民法561条は「他人の権利を売買の目的としたときは、売主は、その権利を取得して買主に移転する義務を負う」と規定しています。
選択肢3 → ❌誤り
契約は有効ですから、買主は代金支払義務を負います。
選択肢4 → ❌誤り
売主が権利を取得して買主に移転できない場合、債務不履行として損害賠償責任や解除原因となります(415条・541条等)。
背景知識
他人物売買は契約自体は有効ですが、売主は他人から権利を取得してそれを買主に移転する義務を負います(民法561条)。この義務を履行できない場合、債務不履行として損害賠償・解除の対象となります。2020年改正前は「他人の権利の売買」という独立規定があり、買主の善意悪意で扱いが異なりましたが、改正後は契約不適合責任と債務不履行責任の枠組みに統合されました。会社が他人の在庫を売る転売契約などで実務的に問題となります。
学習アドバイス
他人物売買は3級頻出テーマです。「契約は有効・移転義務あり・履行不能なら債務不履行」という流れを押さえてください。
まとめ
- 他人物売買契約は有効(561条)
- 売主は他人から権利を取得して移転する義務を負う
- 履行不能の場合は債務不履行責任が生じる