【問45】ビジネス実務法務検定3級 練習問題|売買契約の成立要件
民法(債権・契約) 問5/36難易度A(易しい)
問題文
売買契約の成立に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.売買契約は、書面による合意がなければ成立しない要式契約である
- 2.売買契約は、当事者の合意のみで成立する諾成契約である(民法555条)
- 3.売買契約の成立には、目的物の引渡しが必要である要物契約である
- 4.売買契約は、片務契約として売主のみが債務を負う
解説
正解
正解は選択肢2です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ❌誤り
売買契約は不要式契約であり、書面の作成は成立要件ではありません。口頭の合意でも有効に成立します。
選択肢2 → ✅正解
民法555条は「売買は、当事者の一方がある財産権を相手方に移転することを約し、相手方がこれに対してその代金を支払うことを約することによって、その効力を生ずる」と規定しており、諾成契約です。
選択肢3 → ❌誤り
要物契約は消費貸借(587条)等であり、売買契約は意思表示の合致のみで成立する諾成契約です。
選択肢4 → ❌誤り
売買契約は売主の財産権移転義務と買主の代金支払義務が対価関係にある双務契約です。
背景知識
契約は成立要件によって諾成契約と要物契約に分かれ、また形式の要否によって不要式契約と要式契約に分かれます。売買契約は諾成・不要式・有償・双務契約の典型例です。2020年改正民法では消費貸借についても書面によるものは諾成的消費貸借として認められるようになりました(587条の2)。実務上は紛争予防のため契約書を作成することが望ましいですが、書面がなくとも合意があれば法的拘束力が生じます。
学習アドバイス
契約類型の分類は基本論点です。諾成・要物、双務・片務、有償・無償の区別を典型契約ごとに整理し、売買・贈与・消費貸借・賃貸借・請負・委任・寄託について性質を覚えましょう。
まとめ
- 売買契約は諾成契約(合意のみで成立)
- 双務契約・有償契約・不要式契約
- 民法555条が成立要件を規定