【問44】ビジネス実務法務検定3級 練習問題|代金減額請求の要件
民法(債権・契約) 問4/36難易度B(標準)
問題文
売買契約において目的物に契約不適合があった場合の代金減額請求に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 1.買主は不適合を発見した場合、催告なしに直ちに代金減額を請求できる
- 2.買主は相当の期間を定めて履行の追完を催告し、その期間内に追完がない場合に代金減額を請求できる
- 3.履行の追完が不能であっても、催告をしなければ代金減額請求はできない
- 4.代金減額請求は、目的物の引渡しから10年以内に行使しなければならない
解説
正解
正解は選択肢2です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ❌誤り
民法563条1項は、相当の期間を定めて履行の追完を催告することを原則としており、催告なしに直ちに減額請求はできません。
選択肢2 → ✅正解
民法563条1項は「買主が相当の期間を定めて履行の追完の催告をし、その期間内に履行の追完がないときは、買主は、その不適合の程度に応じて代金の減額を請求することができる」と規定しています。
選択肢3 → ❌誤り
民法563条2項1号は、追完が不能であるときは催告なしに直ちに減額請求できると規定しています。
選択肢4 → ❌誤り
民法566条は、買主が不適合を知った時から1年以内に売主に通知しないと権利を失うと規定しています(種類・品質の不適合の場合)。
背景知識
代金減額請求は2020年改正で明文化された権利で、契約不適合責任の救済手段の一つです。原則は催告型(563条1項)ですが、追完不能・履行拒絶・定期行為の履行期経過などの場合は無催告で減額請求できます(同条2項)。「不適合の程度に応じて」の客観的判断が求められ、減額の対価は不適合のない物を基準にします。種類・品質の不適合は1年通知期間(566条)、数量不適合は通常の消滅時効に服します。
学習アドバイス
代金減額請求は原則催告型・例外無催告型という構造を理解しましょう。種類品質の1年通知期間と数量不適合での区別も重要です。
まとめ
- 原則として相当期間を定めた催告が必要(563条1項)
- 追完不能等の場合は無催告で減額請求可能(同条2項)
- 種類・品質不適合は1年以内の通知が必要(566条)