【問230】福祉住環境コーディネーター2級 練習問題|高齢者の睡眠環境整備
高齢社会と住環境整備 問29/29難易度A(易しい)
問題文
加齢に伴う睡眠の変化をふまえた高齢者の寝室環境として、最も適切なものはどれか。
- 1.室温を適温に保ち、トイレまでの経路に足元灯を設置する
- 2.暖房を切って室温を下げ、寝具を厚くして寒さをしのぐ
- 3.足元灯も含めて完全に消灯し、物音も一切入らないようにする
- 4.加湿器を一晩中運転し、湿度を高く保って乾燥を完全に防ぐ
解説
正解
正解は選択肢1です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ✅正解
加齢により中途覚醒や夜間の排尿が増えることは避けにくいため、寝室の温熱環境を整えたうえで、寝室からトイレまでの経路に足元灯や手すりを設け、安全に移動できるようにすることが有効である。
選択肢2 → ❌誤り
WHOは寒さによる健康影響を防ぐため冬季の室内温度18℃以上を勧告している。寝具だけで補って室温を下げる方法は、血圧の上昇や起床時の危険につながり適切でない。
選択肢3 → ❌誤り
暗く静かな環境は入眠には望ましいが、夜間に起きて移動する高齢者にとって全消灯は転倒の危険を高める。まぶしくない足元灯を残して動線を確保するのが安全である。
選択肢4 → ❌誤り
過度な加湿は結露やカビ・ダニの発生を招く。建築物衛生法の空気環境基準でも相対湿度は40%以上70%以下とされており、高すぎる湿度は適切でない。
背景知識
加齢とともに深い睡眠が減り、中途覚醒や夜間の排尿が増える。夜間にトイレへ起きること自体をなくすのは難しいため、寝室環境は「起きて移動することを前提に安全を確保する」という発想で整える。寒い寝室は血圧上昇の要因にもなり、WHOは冬季の室内温度18℃以上を勧告している。
学習アドバイス
睡眠環境の設問は「暗く静かにすればよい」で終わらせず、夜間の移動の安全とセットで考える。室温18℃以上という数値は住環境の他の論点(ヒートショック対策)でも使える。
まとめ
- 高齢者は中途覚醒・夜間の排尿が増えるのが加齢に伴う生理的変化
- 完全消灯ではなく、まぶしくない足元灯で夜間動線の安全を確保する
- 寒い寝室は健康リスク。WHOは冬季の室内温度18℃以上を勧告