【問223】知的財産管理技能検定3級 練習問題|民事訴訟法における知財訴訟の管轄
関連法規 問17/17難易度B(標準)
問題文
特許権侵害訴訟の第一審の管轄について正しいものはどれか。
- 1.知的財産高等裁判所が第一審として審理を行う
- 2.東京地方裁判所か大阪地方裁判所の専属管轄となる
- 3.当事者の合意で管轄裁判所を自由に決められる
解説
正解
正解は選択肢2です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ❌誤り
知的財産高等裁判所は特許権侵害訴訟については控訴審(第二審)を担当します。同裁判所が第一審となるのは特許庁の審決に対する審決取消訴訟であり、侵害訴訟とは区別されます。
選択肢2 → ✅正解
民事訴訟法第6条第1項により、特許権に関する訴えは、通常の管轄規定によれば東日本の地方裁判所に管轄がある場合は東京地方裁判所、西日本の場合は大阪地方裁判所の専属管轄となります。専門的な審理体制を確保するための特則です。
選択肢3 → ❌誤り
民事訴訟法第6条は専属管轄を定めるものであり、当事者の合意によって他の裁判所に管轄を移すことはできません。合意管轄が働くのは専属管轄の定めがない場合です。
背景知識
特許権など専門的判断を要する訴訟は、審理の質を保つために管轄が集中されています。民事訴訟法第6条第1項は、特許権・実用新案権・回路配置利用権・プログラムの著作物についての著作者の権利に関する訴えを、東京地方裁判所または大阪地方裁判所の専属管轄としました。控訴審はさらに知的財産高等裁判所に集約されます。
学習アドバイス
「被告の住所地」という一般原則がそのまま当てはまらない点が最大のポイントです。第一審は東京・大阪の2庁に集中、控訴審は知財高裁、という流れで覚えましょう。
まとめ
- 特許権侵害訴訟の第一審は東京地裁または大阪地裁の専属管轄
- 知的財産高等裁判所は侵害訴訟では控訴審を担当する
- 専属管轄なので当事者の合意で変更することはできない