【問212】知的財産管理技能検定3級 練習問題|マドリッド協定議定書の中央登録制度
国際条約 問20/20難易度B(標準)
問題文
マドリッド協定議定書に基づく商標の国際登録出願の仕組みとして、正しいものはどれか。
- 1.国際事務局への登録により、全ての締約国で自動的に商標権が発生する
- 2.本国官庁を通じて国際事務局に一つの出願を行い、複数の指定国での保護を求める
- 3.指定国ごとに現地代理人を選任し、各国の言語で個別に出願書類を作成する
解説
正解
正解は選択肢2です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ❌誤り
保護が及ぶのは指定した締約国だけであり、各指定国は自国法に基づき審査して拒絶を通報できる(第4条(1)、第5条)。
選択肢2 → ✅正解
議定書第2条(2)により、国際出願は基礎出願・基礎登録をした本国官庁を通じて国際事務局に対して行う。一つの出願で複数国を指定できる。
選択肢3 → ❌誤り
それは議定書を使わない各国別出願の説明である。議定書では一つの言語・一つの願書・一括の手数料納付で手続できる。
背景知識
マドリッド協定議定書は1989年6月に採択され、1995年12月1日に発効、1996年4月から制度の運用が始まった商標の国際登録制度である。日本については2000年3月14日に効力が生じた。自国での基礎出願または基礎登録を前提に、本国官庁を経由して国際事務局へ一通の願書を出し、保護を求める国を指定する。国際事務局が管理する国際登録簿に記録された後も、各指定国は一定期間内に拒絶を通報でき、権利の成否は国ごとに決まる。
学習アドバイス
「窓口は一つでも、権利の成否は国ごと」が要点。出願先は国際事務局だが必ず本国官庁を経由する点も条文どおり押さえておく。
まとめ
- 国際出願は基礎出願・基礎登録をした本国官庁を通じて国際事務局に行う(第2条(2))
- 一つの出願で複数の締約国を指定でき、手続と費用を節約できる
- 保護は指定国のみに及び、各指定国は審査のうえ拒絶を通報できる