【問332】個人情報保護士 練習問題|利用停止請求の要件
問題文
本人が事業者に対して保有個人データの利用停止等を請求できる場合として、正しいものはどれか。
- 1.本人が不快に感じれば、理由を問わず請求できる
- 2.対象は保有個人データではなく、全ての個人情報である
- 3.利用目的による制限に違反して取り扱われているとき
- 4.請求に理由があれば、費用にかかわらず必ず利用停止となる
解説
正解
正解は選択肢3です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ❌誤り
本人の主観だけでは足りない。法35条は請求できる場合を法定しており、令和2年改正で加わった同条5項も「本人の権利又は正当な利益が害されるおそれがある場合」という客観的な事情を求めている。
選択肢2 → ❌誤り
法35条の請求対象は「保有個人データ」に限られる。保有個人データとは、事業者が開示、訂正等、利用の停止、消去、第三者提供の停止を行う権限を有する個人データをいう(法16条4項)。
選択肢3 → ✅正解
法35条1項は、保有個人データが法18条(利用目的による制限)もしくは法19条(不適正な利用の禁止)に違反して取り扱われているとき、または法20条(適正な取得)に違反して取得されたものであるときに、利用の停止または消去を請求できると定めている。
選択肢4 → ❌誤り
法35条2項ただし書は、利用停止等に多額の費用を要するなど実施が困難な場合で、本人の権利利益を保護するため必要な代替措置をとるときは、利用停止等を行うことを要しないとしている。
背景知識
利用停止等の請求は法35条が定める本人の権利である。同条1項は法18条・19条に違反する取扱いと法20条に違反する取得を要件とし、同条3項は法27条1項・28条に違反する第三者提供を提供停止の要件とする。令和2年改正で加わった同条5項は、事業者がそのデータを利用する必要がなくなった場合、法26条1項本文の漏えい等の事態が生じた場合、その他本人の権利または正当な利益が害されるおそれがある場合にも請求を認め、要件を大きく広げた。これらは選択的な事由であり、すべてを満たす必要はない。
学習アドバイス
法35条は1項・3項・5項で要件が別々に定められている。違反があるときだけでなく、令和2年改正で加わった5項の3つの事由も押さえること。
まとめ
- 請求の対象は保有個人データ(法16条4項、法35条)
- 1項=法18条・19条違反の取扱い、または法20条違反の取得
- 5項=利用の必要がなくなった/漏えい等の事態/権利・正当な利益が害されるおそれ