【問3】知的財産管理技能検定2級 練習問題|特許要件(新規性)
特許法 問3/40難易度B(標準)
問題文
甲は、自社の発明Aについて、秘密保持契約を締結した取引先乙にのみその内容を開示した後、発明Aについて特許出願をした。この場合の新規性に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1.秘密保持義務を負う乙に開示したにすぎない場合、発明Aは『公然知られた』とはいえず、原則として新規性を失わない。
- 2.一人でも第三者に開示すれば、秘密保持義務の有無にかかわらず『公然知られた』ことになり、新規性を失う。
- 3.取引先に開示した事実がある以上、新規性喪失の例外(特許法30条)の適用を受けなければ特許を受けられない。
- 4.発明Aが物の発明である場合、開示の相手方の人数にかかわらず新規性は失われない。
解説
特許法29条1項1号の『公然知られた』(公知)とは、秘密保持義務を負わない者に発明の内容が知られ得る状態になったことをいう。秘密保持義務を負う相手にのみ開示した場合は『公然』とはいえず、原則として新規性を失わないため、この記述が正しい。したがって秘密保持義務の有無を問わないとする記述は誤り。新規性を失っていない以上、30条の例外適用は不要であるため、その適用を要するとする記述は誤り。新規性喪失の有無は物の発明か否かで一律に決まるものではないため、その記述も誤り。