【問495】貸金業務取扱主任者 練習問題|景品表示法の具体例
問題文
景品表示法における有利誤認表示に関する次の記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。
- 1.貸金業者がウェブサイトに「手数料完全無料!」と表示したが、実際には特定条件を満たした場合のみ無料であった場合、有利誤認表示に該当するおそれがある。
- 2.有利誤認表示とは、商品または役務の価格その他の取引条件について、実際のものよりも取引の相手方に著しく有利であると誤認させる表示をいう。
- 3.有利誤認表示に該当するかどうかは、一般消費者ではなく、当該商品・サービスの専門家を基準として判断される。
- 4.景品表示法上、事業者には優良誤認表示に該当しないことを示す合理的な根拠資料を求められた場合、提出する義務がある。
解説
正解
正解は選択肢3です。有利誤認表示の判断基準は「専門家」ではなく「一般消費者」です。
各選択肢の解説
選択肢1「条件付き無料を条件なし無料と表示」→ ✅正解(誤りではない)
「手数料完全無料!」と表示しながら、実際には特定の条件を満たした場合のみ無料である場合は、取引条件(手数料)について実際より有利であると誤認させる表示として、景品表示法第5条第2号(有利誤認表示)に該当するおそれがあります。
選択肢2「有利誤認表示の定義」→ ✅正解(誤りではない)
景品表示法第5条第2号において、「商品又は役務の価格その他の取引条件について、実際のものよりも取引の相手方に著しく有利であると一般消費者に誤認される表示」が有利誤認表示として禁止されています。この定義は正確な記述です。
選択肢3「専門家を基準として判断」→ ❌誤り
有利誤認表示の該当性は、一般消費者を基準として判断されます。専門的な知識を有する専門家の視点ではなく、通常の消費者が当該表示に接した場合に誤認を生じさせるかどうかが基準です。
選択肢4「優良誤認表示への合理的根拠資料の提出義務」→ ✅正解(誤りではない)
景品表示法第7条第2項(不実証広告規制)において、消費者庁長官が事業者に対して優良誤認表示の裏付けとなる合理的な根拠資料の提出を求めた場合、事業者はこれを提出する義務があります(15日以内)。提出できない場合または提出された資料が合理的根拠を示さない場合は、不当表示とみなされます。なお、不実証広告規制は優良誤認表示にのみ適用され、有利誤認表示には適用されません。
背景知識
有利誤認表示に関連する貸金業の広告事例を整理します。
| 表示例 | 問題点 |
|---|---|
| 「初回金利0%!」(条件:初回のみ、30日以内等の限定あり) | 条件を目立たない小文字で表記し、消費者に誤認させる場合 |
| 「手数料不要!」(実際は特定手続に手数料発生) | 取引条件について実際より有利と誤認させる場合 |
| 「他社より30%安い金利!」(比較根拠なし) | 根拠のない有利性の主張 |
不実証広告規制(第7条)は、「根拠なき主張を規制する」という重要な制度で、事業者に立証責任を転換する仕組みです。
学習アドバイス
有利誤認表示の判断基準が「一般消費者」であることと、不実証広告規制が「優良誤認表示にのみ適用」される点を正確に区別して覚えましょう。貸金業の広告でよくある「条件付き優遇金利」の表示問題は特に重要です。
まとめ
- 有利誤認の判断基準は一般消費者(専門家ではない)
- 不実証広告規制(第7条)は優良誤認表示にのみ適用(有利誤認には不適用)
- 条件付き優遇表示の条件を隠す広告は有利誤認に該当するおそれ