【問487】貸金業務取扱主任者 練習問題|金融商品取引法の基礎
資金需要者等の保護 問67/84難易度A(易しい)
問題文
金融商品取引法に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1.金融商品取引法は、有価証券の発行・流通および金融商品取引業者の規制等を通じて、投資者の保護と公正な市場の形成を図ることを主な目的としている。
- 2.金融商品取引法において、貸金業者が行う金銭の貸付けは「金融商品取引業」に該当するため、貸金業者は原則として金融商品取引業者として登録が必要である。
- 3.金融商品取引法の「適合性原則」とは、金融商品取引業者が顧客に対して必ずすべての金融商品を販売しなければならないという原則である。
- 4.金融商品取引法は、すべての金融取引に適用されるため、貸金業法が適用される取引には金融商品取引法は適用されない。
解説
正解
正解は選択肢1です。金融商品取引法の主な目的は投資者保護と公正な市場形成であり、これは同法第1条に定められています。
各選択肢の解説
選択肢1「投資者保護と公正な市場形成が目的」→ ✅正解
金融商品取引法第1条は「有価証券の発行及び金融商品等の取引等を公正にし、有価証券の流通を円滑にするほか、資本市場の機能の十全な発揮による金融商品等の公正な価格形成等を図り、もって国民経済の健全な発展及び投資者の保護に資すること」を目的として規定しています。
選択肢2「貸付けは金融商品取引業に該当」→ ❌誤り
貸金業者が行う金銭の貸付け(消費貸借)は、金融商品取引法上の「金融商品取引業」には該当しません。貸付けは貸金業法の規制対象であり、貸金業者は貸金業の登録(都道府県知事または内閣総理大臣)が必要です。
選択肢3「適合性原則=すべての商品を販売する義務」→ ❌誤り
適合性原則(金融商品取引法第40条)は、金融商品取引業者が顧客の知識・経験・財産の状況・投資目的等に照らして「不適切な勧誘をしてはならない」という原則です。すべての商品を販売しなければならないという義務ではなく、むしろ顧客に適さない勧誘を禁じる原則です。
選択肢4「貸金業法取引には金融商品取引法が適用されない」→ ❌誤り
貸金業法と金融商品取引法は別々に適用される可能性があります。たとえば貸金業者が投資信託等を販売する場合には金融商品取引法も適用されます。「一方が適用されれば他方は適用されない」というルールはありません。
背景知識
金融商品取引法(2006年制定、旧証券取引法を抜本改正)の主要な規制内容を整理します。
| 規制の種類 | 内容 |
|---|---|
| 開示規制 | 有価証券届出書・目論見書の作成義務 |
| 業規制 | 金融商品取引業者の登録・行為規制 |
| 市場規制 | 金融商品取引所の設置・監督 |
| 不公正取引規制 | インサイダー取引・相場操縦の禁止 |
学習アドバイス
金融商品取引法の「目的」(投資者保護・公正な市場形成)と、適合性原則の意味(不適切な勧誘の禁止)は基本中の基本です。貸付け自体が「金融商品取引業」に該当しないことも確認しておきましょう。
まとめ
- 金融商品取引法の目的は投資者保護と公正な市場形成
- 貸付けは金融商品取引業に該当しない(貸金業法が規制)
- 適合性原則は不適切な勧誘を禁じる原則(販売義務ではない)