【問484】貸金業務取扱主任者 練習問題|消費者基本法
資金需要者等の保護 問64/84難易度B(標準)
問題文
消費者基本法に定める事業者の責務に関する次の記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。
- 1.事業者は、消費者に対し、必要な情報を明確かつ平易に提供するよう努めなければならない。
- 2.事業者は、消費者との取引に際し、消費者の知識・経験・財産の状況に配慮しなければならない。
- 3.事業者は、消費者からの苦情を適切かつ迅速に処理するために必要な体制の整備に努めなければならない。
- 4.事業者は、消費者の安全および取引の公正を確保するため、国が定める消費者政策に従って行動する法的義務を負う。
解説
正解
正解は選択肢4です。消費者基本法における事業者の責務は「努力義務」が中心であり、国の消費者政策に「従う法的義務」を負うという記述は誤りです。
各選択肢の解説
選択肢1「情報を明確・平易に提供する努力義務」→ ✅正解(誤りではない)
消費者基本法第5条第1項第2号において、事業者は「消費者に対し、必要な情報を明確かつ平易に提供するよう努めなければならない」と定められています。これは努力義務として規定されています。
選択肢2「消費者の状況への配慮義務」→ ✅正解(誤りではない)
消費者基本法第5条第1項第3号において、事業者は「消費者との取引に際し、消費者の知識、経験及び財産の状況等に配慮するよう努めなければならない」と定められています。適合性原則の基礎となる考え方です。
選択肢3「苦情処理体制の整備に努める義務」→ ✅正解(誤りではない)
消費者基本法第5条第1項第4号において、苦情の適切かつ迅速な処理に必要な体制の整備に努めることが事業者の責務として規定されています。
選択肢4「国の消費者政策に従う法的義務」→ ❌誤り
消費者基本法は、事業者に対して国の消費者政策に「従う」という法的義務を課していません。同法の事業者の責務はあくまで努力義務(「努めなければならない」)が基本であり、国の政策への絶対的服従を義務付けるものではありません。
背景知識
消費者基本法における事業者の主な責務は以下の4点です。
- 安全確保の責務:商品・サービスの安全性を確保する努力義務
- 情報提供の責務:必要な情報を明確・平易に提供する努力義務
- 消費者への配慮:消費者の知識・経験・財産の状況に配慮する努力義務
- 苦情処理体制の整備:適切・迅速な苦情処理体制を整備する努力義務
これらは「義務」ではなく「努力義務」(~よう努めなければならない)として規定されており、違反しても直ちに罰則が科されるわけではありません。
学習アドバイス
「義務」と「努力義務」の区別が重要です。消費者基本法の事業者責務は基本的に努力義務です。一方、個別法(消費者契約法や貸金業法など)では具体的な法的義務や禁止行為が定められています。
まとめ
- 事業者の責務の多くは努力義務(違反しても直接罰則なし)
- 情報提供・苦情処理・消費者への配慮が主要な責務
- 具体的な法的義務は個別の法律で規定される