【問448】貸金業務取扱主任者 練習問題|開示請求の手続きと手数料
問題文
個人情報保護法における保有個人データの開示請求の手続き及び手数料に関する次の記述のうち、その内容が適切なものを1つ選びなさい。
- 1.個人情報取扱事業者は、本人からの保有個人データの開示請求に対して手数料を徴収することは一切認められていない。
- 2.個人情報取扱事業者は、本人からの保有個人データの開示請求に対して手数料を定めることができるが、手数料の額は個人情報保護委員会が定める上限を超えてはならない。
- 3.個人情報取扱事業者は、本人からの保有個人データの開示請求に対し、手数料を定めた場合であっても、手数料が実費を大幅に上回る額であっても問題はない。
- 4.個人情報取扱事業者は、本人からの保有個人データの開示請求に対して手数料を定めることができるが、その額は実費を勘案して合理的と認められる範囲内でなければならない。
解説
正解
正解は選択肢4です。開示請求に関する手数料は、実費を勘案して合理的と認められる範囲内で定めることができます(個人情報保護法第38条第2項)。
各選択肢の解説
選択肢1「手数料の徴収は一切認められない」→ ❌誤り
個人情報保護法第38条第1項は、個人情報取扱事業者が利用目的の開示、保有個人データの開示、訂正・追加・削除、利用停止・消去、第三者提供の停止の求めに関し、手数料を定めることができると規定しています。手数料の徴収は一定の条件のもとで認められています。
選択肢2「手数料に個人情報保護委員会が定める上限がある」→ ❌誤り
個人情報保護法第38条第2項は、手数料を定める場合は「実費を勘案して合理的と認められる範囲内において」と定めていますが、個人情報保護委員会が具体的な上限金額を告示等で定めているわけではありません。合理的な範囲内という基準に基づいて各事業者が設定します。
選択肢3「実費を大幅に上回る額でも問題なし」→ ❌誤り
個人情報保護法第38条第2項は、手数料の額は「実費を勘案して合理的と認められる範囲内」でなければならないと明示しています。実費を大幅に上回る額を設定することは同条項に反し、本人の権利行使を不当に妨げるものとして問題となります。
選択肢4「実費を勘案した合理的な範囲内」→ ✅正解
個人情報保護法第38条第2項の規定どおりです。手数料は開示請求等の処理に要する実際のコスト(人件費・通信費・複写費用等)を考慮して、合理的と認められる範囲内で設定する必要があります。また、手数料が高額すぎる場合は本人の権利行使を不当に制限するおそれがあるため、実費相当額が目安となります。
背景知識
開示請求等の手数料に関する規律(個人情報保護法第38条):
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 徴収の可否 | 可能(任意) |
| 額の基準 | 実費を勘案して合理的な範囲内 |
| 上限規定 | 法律・政令による具体的な上限額の規定なし |
| 手数料が過大な場合 | 個人情報保護委員会への申出制度あり(第46条) |
令和4年改正により、本人は手数料が過大であると思料する場合、個人情報保護委員会に対し必要な措置をとるよう申し出ることができます(第46条)。
学習アドバイス
手数料の可否(可能)、額の基準(実費勘案の合理的範囲)、具体的上限の法定なしの3点を整理しましょう。過大な手数料への対応として「個人情報保護委員会への申出」制度が令和4年改正で整備された点も覚えておきましょう。
まとめ
- 開示請求に対する手数料の徴収は法律上認められている
- 手数料の額は実費を勘案した合理的な範囲内でなければならない
- 個人情報保護委員会が具体的な上限額を定めているわけではない
- 手数料が過大な場合は個人情報保護委員会への申出制度がある(令和4年改正)