【問446】貸金業務取扱主任者 練習問題|第三者提供の同意取得と利用目的
問題文
個人情報保護法における個人データの第三者提供に際しての同意取得及び利用目的に関する次の記述のうち、その内容が適切なものを1つ選びなさい。
- 1.個人情報取扱事業者が個人データを第三者に提供する際に取得する本人の同意は、個人データの取得時にあらかじめ利用目的として「第三者への提供」を明示しており、当該利用目的について本人が同意している場合には改めて同意を取得する必要はない。
- 2.個人情報取扱事業者が個人データを第三者に提供する場合、提供する都度、当該提供に関する本人の個別同意を書面にて取得しなければならず、包括的な同意では足りない。
- 3.個人情報取扱事業者は、当初の利用目的に「マーケティング目的での関連会社への提供」と明示していた場合、本人の追加同意なく、当該個人データを関連会社だけでなく無関係の第三者にも提供することができる。
- 4.本人が個人データの第三者提供に同意した後に当該同意を撤回した場合、個人情報取扱事業者は同意撤回後に行う提供については停止しなければならないが、撤回前に提供されたデータを第三者が保有し続けることについて、委託元は同意撤回後も第三者に削除を求める義務がない。
解説
正解
正解は選択肢1です。利用目的として第三者提供を明示し本人が同意している場合は、改めて個別の同意取得は不要です(個人情報保護法第27条第1項・第17条)。
各選択肢の解説
選択肢1「利用目的として明示・同意済みなら再度の同意不要」→ ✅正解
個人情報保護法第17条は取得時の利用目的の特定・通知義務を定め、第27条第1項は第三者提供に際しての本人同意を求めています。取得時に「第三者への提供」を利用目的として特定し、本人が同意している場合は、個別提供の都度に再度の同意を取得する必要はありません。ただし、利用目的の範囲内であることが前提です。
選択肢2「提供の都度、書面による個別同意が必要」→ ❌誤り
個人情報保護法は第三者提供の同意方法について「書面に限る」「提供の都度・個別に必要」とは定めていません。包括的な同意(利用目的として明示した上での同意)も有効です。また同意の方法は書面に限られず、電子メールや口頭等でも可能です。
選択肢3「関連会社への提供同意で無関係の第三者にも提供可能」→ ❌誤り
利用目的として「関連会社への提供」と明示している場合、その範囲を超えて「無関係の第三者」へ提供することは利用目的の範囲外となります。このような提供を行うには、別途本人の同意を取得するか、利用目的を変更(関連性の合理的な範囲内)した上で本人に通知等を行う必要があります(個人情報保護法第18条)。
選択肢4「同意撤回後の第三者への削除要求義務なし」→ ❌誤り
本人が第三者提供の同意を撤回した場合、個人情報取扱事業者(委託元・提供元)は今後の提供を停止するとともに、既に提供先が保有するデータについても、利用停止・消去の観点から適切な対応を検討する必要があります。令和4年改正では本人の利用停止・消去請求権が拡充されており(個人情報保護法第35条)、同意撤回後の対応については慎重な検討が求められます。
背景知識
利用目的と第三者提供の関係:
- 取得時:利用目的を特定し通知・公表(第17条、第21条)
- 利用時:特定した利用目的の範囲内で利用(第18条)
- 第三者提供時:利用目的の範囲内で、本人同意等の要件を満たすこと(第27条)
- 利用目的変更:変更は関連性の合理的な範囲内に限り(第18条第2項)、変更後は通知・公表が必要
学習アドバイス
「取得時の利用目的に第三者提供を明示→改めて同意不要」という流れを理解しましょう。利用目的の範囲外への提供は別の問題です。同意の方式(書面限定ではない)も重要な確認ポイントです。
まとめ
- 取得時に第三者提供を利用目的として明示・同意を得ていれば提供の都度の同意は不要
- 同意の方式は書面に限らない(口頭・電子メール等も有効)
- 利用目的に明示した範囲を超えた第三者への提供には別途本人同意が必要
- 同意撤回後は今後の提供停止と既提供データへの対応を検討する義務がある