【問445】貸金業務取扱主任者 練習問題|貸金業と個人信用情報の提供(基礎)
問題文
貸金業法及び個人情報保護法に関連する個人信用情報の取扱いに関する次の記述のうち、その内容が適切なものを1つ選びなさい。
- 1.貸金業者が指定信用情報機関に加入して個人信用情報を提供する行為は、個人情報保護法の第三者提供規制の対象外であり、本人の同意も不要、記録の作成も不要である。
- 2.貸金業者は、資金需要者から返済実績等の個人信用情報の開示を求められた場合、これを拒否することができる。
- 3.貸金業者が指定信用情報機関に個人信用情報を提供することは、貸金業法第41条の35に基づく義務であるため、個人情報保護法における「法令に基づく場合」として本人の同意なく行うことができる。
- 4.貸金業者が自社の顧客の信用情報を、関係のない別の事業会社に対し、本人の同意なく「参考情報」として提供することは、貸金業法に基づく提供であるため適法である。
解説
正解
正解は選択肢3です。指定信用情報機関への個人信用情報の提供は貸金業法に基づく義務であるため、個人情報保護法第27条第1項第1号の「法令に基づく場合」として本人同意なく行うことができます。
各選択肢の解説
選択肢1「第三者提供規制の対象外・記録不要」→ ❌誤り
指定信用情報機関への個人信用情報の提供は、個人情報保護法の第三者提供規制の「例外」として本人同意が不要となるのであり、「対象外」(適用除外)ではありません。個人情報保護法は引き続き適用されます。また、法令に基づく場合の第三者提供については記録作成義務の例外が認められていますが(施行規則第16条)、それは「記録が不要」と断言することとは異なります。
選択肢2「信用情報の開示請求を拒否できる」→ ❌誤り
個人情報保護法第33条は、本人が個人情報取扱事業者に対して自己の個人データの開示を請求する権利を認めています。貸金業者も個人情報取扱事業者として、本人からの開示請求に原則として応じる義務があります。ただし一定の例外(業務の適正な実施に著しい支障を及ぼす場合等)がある場合には開示しないことができます。
選択肢3「法令に基づく場合として本人同意不要」→ ✅正解
貸金業法第41条の35は、貸金業者が指定信用情報機関に個人信用情報を提供する義務を定めています。これは個人情報保護法第27条第1項第1号に規定する「法令に基づく場合」に該当するため、本人の同意なく提供することができます。ただし、提供できる情報の範囲は貸金業法・貸金業法施行規則に定める項目に限られます。
選択肢4「別の事業会社への提供も適法」→ ❌誤り
貸金業法に基づく個人信用情報の提供義務は、指定信用情報機関への提供に限定されます。関係のない別の事業会社への提供は貸金業法に基づく提供ではないため、個人情報保護法上の本人同意が必要です。本人の同意なく提供すれば個人情報保護法違反となります。
背景知識
貸金業における個人信用情報の流れ:
| 提供先 | 根拠 | 本人同意 |
|---|---|---|
| 指定信用情報機関 | 貸金業法第41条の35(義務) | 不要(法令に基づく場合) |
| 他の貸金業者(機関経由) | 貸金業法・指定信用情報機関規則 | 不要(法令に基づく場合) |
| 無関係の第三者 | 根拠なし | 必要 |
学習アドバイス
「法令に基づく場合は本人同意不要」という構造を理解しましょう。指定信用情報機関以外への信用情報提供は別問題です。貸金業法と個人情報保護法の関係を整理しておきましょう。
まとめ
- 指定信用情報機関への提供は貸金業法に基づく義務であり本人同意不要
- 個人情報保護法は引き続き適用される(「対象外」ではなく「例外」)
- 本人からの信用情報開示請求には原則として応じる義務がある
- 指定信用情報機関以外への信用情報提供には本人同意が必要