【問444】貸金業務取扱主任者 練習問題|外国にある第三者への提供(上級)
問題文
個人情報保護法第28条に規定する外国にある第三者への個人データの提供に関する次の記述のうち、その内容が適切なものを1つ選びなさい。
- 1.個人情報取扱事業者が外国にある第三者に個人データを提供する場合、その外国が個人情報保護委員会の規則で定める国・地域(十分性認定国)に該当する場合は、本人の同意なく提供することができる。
- 2.個人情報取扱事業者が外国にある第三者に個人データを提供する場合、当該外国が十分性認定国であるか否かにかかわらず、必ず本人の同意を得なければならない。
- 3.個人情報取扱事業者が業務委託を目的として外国の事業者に個人データを提供する場合、外国への提供であっても「委託」に該当するため、個人情報保護法第28条の外国への第三者提供規制は一切適用されない。
- 4.個人情報取扱事業者が外国にある第三者に個人データを提供した場合、当該提供に関する記録の作成義務はあるが、本人から求めがあっても当該外国の名称等を開示する義務はない。
解説
正解
正解は選択肢1です。十分性認定を受けた国・地域については、国内の第三者提供と同様の規律が適用され、本人同意がなくても法令上の例外等が活用できます(個人情報保護法第28条第1項ただし書)。
各選択肢の解説
選択肢1「十分性認定国は本人同意なく提供可能」→ ✅正解
個人情報保護法第28条第1項は、外国にある第三者への個人データの提供について、原則として外国への移転に関する本人同意等を求めますが、同項ただし書により「個人の権利利益を保護する上で我が国と同等の水準にあると認められる個人情報の保護に関する制度を有している外国として個人情報保護委員会規則で定めるもの」(十分性認定国)については例外が認められます。現時点ではEU・英国が十分性認定を受けており、国内と同様の規律が適用されます。
選択肢2「十分性認定国でも必ず本人同意が必要」→ ❌誤り
十分性認定国への提供については、選択肢1の解説のとおり、国内の第三者提供に関する規律が適用されます。したがって、国内第三者提供と同様に、法令に基づく場合等の例外が認められます。必ず本人同意が必要というわけではありません。
選択肢3「委託であれば外国への提供規制が一切適用されない」→ ❌誤り
個人情報保護委員会ガイドライン(外国にある第三者への提供編)によれば、委託に伴う外国への個人データ提供についても第28条の規定が適用されます。ただし、外国の委託先が「個人情報保護委員会規則で定める基準に適合する体制を整備している者」に該当する場合は、本人の同意に代えて当該体制の整備を確認することが認められます(第28条第1項第2号)。「一切適用されない」は誤りです。
選択肢4「本人からの開示義務なし」→ ❌誤り
令和4年改正個人情報保護法により、外国にある第三者への個人データ提供に際して、個人情報取扱事業者は本人の求めに応じて、提供先の外国の名称、当該外国における個人情報保護に関する制度に関する情報、提供先が講じる措置に関する情報等を提供する努力義務が課されました(第28条第3項)。また確保措置を講じている場合にはその情報提供義務も設けられています。
背景知識
外国への第三者提供の規律(個人情報保護法第28条):
| 類型 | 規律 |
|---|---|
| 十分性認定国(EUなど) | 国内第三者提供規律と同じ |
| 基準適合体制整備者 | 本人同意不要(体制の確認が必要) |
| それ以外の外国 | 外国移転に関する本人同意が必要 |
令和4年改正のポイント:情報提供義務の新設(提供先の外国の制度等に関する情報)
学習アドバイス
外国への第三者提供は「十分性認定国」「基準適合体制整備」「それ以外(本人同意)」の3分類で整理しましょう。令和4年改正で情報提供義務が追加された点も押さえておきましょう。
まとめ
- 十分性認定国(EU・英国等)への提供は国内第三者提供と同じ規律が適用される
- 委託に伴う外国への提供にも第28条が適用される(「一切適用外」ではない)
- 令和4年改正で本人への情報提供に関する義務が新設された