【問412】貸金業務取扱主任者 練習問題|特定調停の手続
民法・民事訴訟法 問106/114難易度B(標準)
問題文
特定調停に関する次の記述のうち、その内容が適切でないものを1つ選びなさい。
- 1.特定調停は、支払不能に陥るおそれのある債務者の経済的再生に資するため、債務者と債権者との間の金銭債務に係る利害関係の調整を行う手続である。
- 2.特定調停の申立てがあった場合、裁判所は民事執行の手続の停止を命ずることができる。
- 3.特定調停における合意が成立し調書に記載されたときは、その記載は裁判上の和解と同一の効力を有する。
- 4.特定調停の申立ては、債権者のみが行うことができ、債務者は申し立てることができない。
解説
正解
正解は選択肢4です。特定調停は債務者の経済的再生を図るための制度であり、申立てを行うのは原則として債務者です(特定債務等の調整の促進のための特定調停に関する法律第2条)。
各選択肢の解説
選択肢1「債務者の経済的再生のための手続」→ ✅
特定調停法第1条に規定されるとおり、支払不能に陥るおそれのある債務者等の経済的再生に資するために設けられた制度です。
選択肢2「執行手続の停止命令」→ ✅
特定調停法第7条により、特定調停の申立てがあった場合、裁判所は事件を特定調停によって解決することが相当であると認めるときは、特定調停の成立を不能にし又は著しく困難にするおそれがあるときに、民事執行の手続の停止を命ずることができます。
選択肢3「調書は裁判上の和解と同一の効力」→ ✅
特定調停も民事調停の特別類型であるため、合意が成立して調書に記載されたときは、裁判上の和解と同一の効力を有します(民事調停法第16条)。
選択肢4「債権者のみ申立可能」→ ❌
特定調停は債務者の経済的再生を図る制度であり、債務者が申立人となるのが原則です。債権者のみが申し立てる制度ではありません。
背景知識
| 項目 | 通常の民事調停 | 特定調停 |
|---|---|---|
| 対象 | 民事紛争一般 | 金銭債務に係る紛争 |
| 目的 | 紛争の解決 | 債務者の経済的再生 |
| 申立人 | 当事者いずれも可 | 原則として債務者 |
| 執行停止 | 規定なし | 裁判所が停止命令可能 |
学習アドバイス
特定調停は多重債務者の救済制度として重要です。通常の調停との違い、特に執行手続の停止ができる点を覚えましょう。
まとめ
- 特定調停は債務者の経済的再生のための手続
- 申立てを行うのは原則として債務者
- 裁判所は民事執行手続の停止を命じることができる