【問408】貸金業務取扱主任者 練習問題|債権執行の手続
民法・民事訴訟法 問102/114難易度B(標準)
問題文
債権に対する強制執行(債権執行)に関する次の記述のうち、その内容が適切でないものを1つ選びなさい。
- 1.債権執行において、裁判所は差押命令を発し、債務者に対して債権の取立てその他の処分を禁止し、第三債務者に対して債務者への弁済を禁止する。
- 2.差押命令は、債務者及び第三債務者に送達しなければならない。
- 3.差押債権者は、差押命令が第三債務者に送達された日から1週間を経過したときは、その債権を取り立てることができる。
- 4.給料債権の差押えは、その全額について行うことができる。
解説
正解
正解は選択肢4です。給料債権については、原則としてその4分の3に相当する部分は差押えが禁止されており、全額の差押えはできません(民事執行法第152条第1項)。
各選択肢の解説
選択肢1「取立て等の処分禁止と弁済禁止」→ ✅
民事執行法第145条第1項の規定どおりです。差押命令により、債務者は被差押債権の処分が禁止され、第三債務者は債務者への弁済が禁止されます。
選択肢2「債務者及び第三債務者に送達」→ ✅
民事執行法第145条第3項により、差押命令は債務者及び第三債務者に送達しなければなりません。
選択肢3「送達から1週間で取立て可能」→ ✅
民事執行法第155条第1項により、差押債権者は差押命令が第三債務者に送達された日から1週間を経過したときに取立権を取得します。
選択肢4「給料全額を差押え可能」→ ❌
給料、賃金、俸給等の継続的給付債権については、原則として支払期に受けるべき給付の4分の3に相当する部分は差押えが禁止されています(民事執行法第152条第1項第2号)。債務者の生活を保護するための規定です。
背景知識
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 差押禁止範囲(給料等) | 原則4分の3(4分の1のみ差押可能) |
| 取立権発生時期 | 第三債務者への送達から1週間経過後 |
| 差押禁止の上限緩和 | 標準的な世帯の必要生計費を超える部分は差押可能 |
学習アドバイス
給料債権の差押禁止割合(4分の3)は貸金業務においても重要です。債権回収の場面で必ず問題となりますので、正確に覚えましょう。
まとめ
- 差押命令は債務者の処分禁止と第三債務者の弁済禁止を内容とする
- 取立権は第三債務者への送達から1週間経過後に発生
- 給料債権は原則として4分の3が差押禁止