【問407】貸金業務取扱主任者 練習問題|強制執行の基本
民法・民事訴訟法 問101/114難易度A(易しい)
問題文
強制執行に関する次の記述のうち、その内容が適切なものを1つ選びなさい。
- 1.強制執行は、債務名義がなくても、債権の存在を疎明すれば申し立てることができる。
- 2.強制執行は、執行文の付与された債務名義の正本に基づいて実施するのが原則である。
- 3.確定判決以外の文書は、債務名義とはならない。
- 4.強制執行の申立ては、債権者の住所地を管轄する家庭裁判所に対して行う。
解説
正解
正解は選択肢2です。民事執行法第25条本文により、強制執行は原則として執行文の付された債務名義の正本に基づいて実施されます。
各選択肢の解説
選択肢1「債務名義なしで申立可能」→ ❌
強制執行を行うためには債務名義が必要です(民事執行法第22条)。債権の存在を疎明するだけでは足りません。
選択肢2「執行文の付与された債務名義の正本に基づく」→ ✅
民事執行法第25条の規定どおりです。ただし、少額訴訟の判決や仮執行宣言付支払督促など、執行文の付与を要しない場合もあります(民事執行法第25条ただし書)。
選択肢3「確定判決以外は債務名義とならない」→ ❌
債務名義には確定判決のほか、仮執行宣言付判決、和解調書、調停調書、執行証書(公正証書)、仮執行宣言付支払督促なども含まれます(民事執行法第22条)。
選択肢4「家庭裁判所に申立て」→ ❌
強制執行の申立ては、執行の種類に応じて、地方裁判所(不動産執行等)や執行官(動産執行)等に対して行います。家庭裁判所ではありません。
背景知識
| 主な債務名義 | 根拠条文 |
|---|---|
| 確定判決 | 民事執行法第22条第1号 |
| 仮執行宣言付判決 | 同条第2号 |
| 和解調書・調停調書 | 同条第7号 |
| 執行証書(公正証書) | 同条第5号 |
| 仮執行宣言付支払督促 | 同条第4号 |
学習アドバイス
債務名義の種類は頻出です。特に「執行証書(強制執行認諾文言付公正証書)」は貸金業務と関係が深いので必ず覚えましょう。
まとめ
- 強制執行には債務名義が必要
- 原則として執行文の付された債務名義の正本に基づいて実施
- 債務名義には確定判決、和解調書、執行証書など多くの種類がある