【問402】貸金業務取扱主任者 練習問題|被保佐人の行為と保佐人の権限
民法・民事訴訟法 問96/114難易度C(難しい)
問題文
被保佐人及び保佐人に関する次の記述のうち、その内容が適切でないものを1つ選びなさい。
- 1.被保佐人が元本を領収する行為をするには、保佐人の同意を得なければならない。
- 2.被保佐人が保佐人の同意を得ずに借財をした場合、保佐人はこれを取り消すことができる。
- 3.家庭裁判所は、保佐人に対し、被保佐人のために特定の法律行為について代理権を付与する旨の審判をすることができるが、本人以外の者の請求によりその審判をするには本人の同意が必要である。
- 4.保佐人の同意を要する行為について、被保佐人の利益を害するおそれがないにもかかわらず保佐人が同意をしないときは、被保佐人は直接その行為を行うことができる。
解説
正解
正解は選択肢4です。保佐人が同意をしないときは、被保佐人が直接行為を行うのではなく、家庭裁判所に対して保佐人の同意に代わる許可を請求することができます(民法第13条第3項)。
各選択肢の解説
選択肢1「元本の領収には同意が必要」→ ✅
民法第13条第1項第1号に規定されているとおり、元本を領収し、又は利用する行為は保佐人の同意を要する行為に含まれます。
選択肢2「同意なき借財は取消可能」→ ✅
借財は民法第13条第1項第2号に規定される同意を要する行為であり、保佐人の同意を得ずに行った場合は取り消すことができます(民法第13条第4項)。
選択肢3「代理権付与の審判には本人の同意が必要」→ ✅
民法第876条の4第2項により、保佐人に代理権を付与する審判を本人以外の者の請求により行う場合には、本人の同意が必要です。これは被保佐人の自己決定権を尊重するためです。
選択肢4「直接行為を行うことができる」→ ❌
保佐人が同意しない場合でも、被保佐人が勝手に行為を行うことはできません。民法第13条第3項により、家庭裁判所が保佐人の同意に代わる許可を与えることができるとされています。
背景知識
| 民法第13条第1項の同意を要する行為 |
|---|
| 1号:元本の領収・利用 |
| 2号:借財・保証 |
| 3号:不動産その他重要な財産の売買等 |
| 4号:訴訟行為 |
| 5号:贈与、和解、仲裁合意 |
| 6号~10号:その他重要な法律行為 |
学習アドバイス
民法第13条第1項に列挙された行為は具体的に覚えましょう。特に「元本の領収」「借財・保証」「不動産の処分」は頻出です。
まとめ
- 被保佐人は重要な法律行為に保佐人の同意が必要
- 保佐人が不当に同意しないときは家庭裁判所に許可を請求できる
- 保佐人に代理権を付与するには原則として本人の同意が必要