【問401】貸金業務取扱主任者 練習問題|成年被後見人の法律行為
民法・民事訴訟法 問95/114難易度C(難しい)
問題文
成年被後見人の法律行為に関する次の記述のうち、その内容が適切なものを1つ選びなさい。
- 1.成年被後見人が行った法律行為は、すべて無効である。
- 2.成年被後見人が行った法律行為は、成年後見人が取り消すことができるが、成年被後見人本人は取り消すことができない。
- 3.成年被後見人が日用品の購入その他日常生活に関する行為をしたときは、成年後見人はこれを取り消すことができない。
- 4.成年被後見人が成年後見人の同意を得て行った法律行為は、取り消すことができない。
解説
正解
正解は選択肢3です。民法第9条ただし書により、日用品の購入その他日常生活に関する行為については、成年被後見人が単独で確定的に有効な行為を行うことができ、取消しの対象となりません。
各選択肢の解説
選択肢1「すべて無効である」→ ❌
成年被後見人の法律行為は「無効」ではなく「取り消すことができる」行為です(民法第9条本文)。取消しがなされるまでは有効であり、取り消されると遡及的に無効となります。
選択肢2「本人は取り消すことができない」→ ❌
制限行為能力者本人も取消権者に含まれます(民法第120条第1項)。成年被後見人本人、成年後見人のいずれも取り消すことができます。
選択肢3「日常生活に関する行為は取り消せない」→ ✅
民法第9条ただし書の規定どおりです。成年被後見人の自己決定権を尊重し、日常生活に支障が生じないようにするための規定です。
選択肢4「同意を得れば取り消せない」→ ❌
成年後見人には同意権がありません。成年被後見人の判断能力は著しく不十分であるため、同意を得たとしてもその意思決定の適切さが担保されないためです。成年被後見人のためには代理権が認められています。
背景知識
| 制限行為能力者 | 保護者 | 同意権 | 取消権 | 代理権 |
|---|---|---|---|---|
| 成年被後見人 | 成年後見人 | なし | あり | あり |
| 被保佐人 | 保佐人 | あり | あり | 審判により付与 |
| 被補助人 | 補助人 | 審判により付与 | 審判により付与 | 審判により付与 |
学習アドバイス
成年後見制度では、成年後見人に「同意権がない」点が重要です。被保佐人・被補助人との違いを整理して覚えましょう。
まとめ
- 成年被後見人の法律行為は取り消すことができる(無効ではない)
- 日用品の購入等の日常生活に関する行為は取消しの対象外
- 成年後見人には同意権がなく、代理権と取消権が認められる