【問394】貸金業務取扱主任者 練習問題|相続
民法・民事訴訟法 問88/114難易度B(標準)
問題文
代襲相続に関する次の記述のうち、民法の規定に照らし、誤っているものはどれか。
- 1.相続人となるべき子が相続開始前に死亡していた場合、その子の直系卑属(孫等)が代わって相続する。
- 2.相続人が相続を放棄した場合、放棄した者の子が代襲相続することはない。
- 3.被相続人の兄弟姉妹が死亡している場合、その子(被相続人の甥・姪)が代襲相続することができる。
- 4.代襲相続人は、被代襲者の相続分をそのまま取得し、自己の固有の相続分は認められない。
解説
正解
正解は選択肢4です。代襲相続人は「その者の相続分」を相続し、複数いる場合は均等に分けます。
各選択肢の解説
選択肢1「子が死亡していれば孫等が代襲相続」→ ✅正解
民法第887条第2項は、相続人となるべき子が相続開始以前に死亡していた場合等には、その者の子(被相続人の孫)が代わって相続人となると規定しています。代襲相続は直系卑属について無限に認められます(再代襲)。
選択肢2「放棄した者の子は代襲相続しない」→ ✅正解
民法第887条第2項は、代襲相続が生じる原因として「死亡」「相続欠格」「廃除」を挙げており、「相続放棄」は含まれていません。相続放棄をした場合、放棄した者の子が代わって代襲相続することはできません。
選択肢3「兄弟姉妹が死亡していれば甥・姪が代襲相続」→ ✅正解
民法第889条第2項は、兄弟姉妹についても代襲相続が認められると規定しています(ただし再代襲は認められず、甥・姪の子は代襲相続しない)。
選択肢4「代襲相続人には固有の相続分がない」→ ❌誤り
民法第901条第1項は、代襲相続人の相続分について、被代襲者の相続分をそのまま引き継ぐと規定しています。ただし「固有の相続分は認められない」という表現は不正確であり、代襲相続人が複数いる場合には被代襲者の相続分を均等に分けて各自の相続分とします(同条第2項)。代襲相続人は自己の相続分として各人が取得します。
背景知識
代襲相続(民法第887条)の発生原因と対象をまとめます。
| 区分 | 死亡 | 相続欠格 | 廃除 | 相続放棄 |
|---|---|---|---|---|
| 子(直系卑属) | 代襲あり(無限) | 代襲あり | 代襲あり | 代襲なし |
| 兄弟姉妹 | 代襲あり(1代限り) | 代襲あり | 代襲あり | 代襲なし |
相続放棄では代襲しない点が最重要ポイントです。
学習アドバイス
代襲相続の発生原因(死亡・欠格・廃除)と、発生しない場合(放棄)を対比して覚えましょう。兄弟姉妹の代襲は「1代限り」(甥・姪の子は不可)という点も頻出です。
まとめ
- 代襲相続は死亡・欠格・廃除の場合に発生し、放棄では発生しない(民法第887条)
- 兄弟姉妹の代襲は甥・姪まで(再代襲なし)(民法第889条)
- 代襲相続人が複数いる場合は被代襲者の相続分を均等に分ける(民法第901条)