【問370】貸金業務取扱主任者 練習問題|弁済・弁済の提供
民法・民事訴訟法 問64/114難易度B(標準)
問題文
第三者弁済に関する次の記述のうち、民法の規定に照らし、誤っているものはどれか。
- 1.利害関係を有しない第三者は、債務者の意思に反して弁済することはできない。
- 2.利害関係を有する第三者は、債権者の意思に反しても弁済することができる。
- 3.第三者が弁済した場合、当該第三者は債権者に代位して債権を行使することができる。
- 4.保証人は、主債務者との関係において利害関係を有しない第三者に該当する。
解説
正解
正解は選択肢4です。保証人は主債務について法律上の利害関係を有する第三者に該当します。
各選択肢の解説
選択肢1「利害関係なき第三者は債務者の意思に反して弁済できない」→ ✅正解
民法第474条第2項は、第三者が弁済をするについて正当な利益を有しない場合には、債務者の意思に反して弁済することができないと規定しています。ただし、債務者の意思に反することを債権者が知らなかったときは弁済を有効とする例外があります。
選択肢2「利害関係ある第三者は債権者の意思に反しても弁済できる」→ ✅正解
民法第474条第3項は、第三者が弁済をするについて正当な利益を有する場合には、債権者の意思に反しても弁済することができると規定しています。抵当不動産の第三取得者や物上保証人などが例として挙げられます。
選択肢3「弁済した第三者は債権者に代位できる」→ ✅正解
民法第499条は、債務者のために弁済した第三者は、債権者に代位すると規定しています(法定代位)。これにより弁済した第三者は、元の債権に附随する担保権なども行使できます。
選択肢4「保証人は利害関係のない第三者に該当する」→ ❌誤り
保証人は主債務の弁済について法律上の利害関係(正当な利益)を有する第三者です。民法第474条第2項にいう「正当な利益を有する者」には、保証人・連帯保証人・物上保証人・抵当不動産の第三取得者等が含まれます。保証人が弁済した場合、債権者への代位権を当然に取得します。
背景知識
第三者弁済(民法第474条)の規律は次のとおりです。
| 第三者の区分 | 債務者の意思に反する場合 | 債権者の意思に反する場合 |
|---|---|---|
| 正当な利益あり | 弁済可 | 弁済可 |
| 正当な利益なし | 弁済不可(例外あり) | 弁済可 |
「正当な利益を有する者」とは法律上の利害関係者であり、保証人・物上保証人・抵当不動産の第三取得者などが該当します。単なる道義的関係(親族・友人等)は含まれません。
学習アドバイス
「正当な利益」の意味と、債務者・債権者それぞれの意思への対応関係を表で整理して覚えましょう。保証人が「利害関係者」である点は頻出ですので確実に押さえてください。
まとめ
- 正当な利益を有する第三者は、債務者・債権者の意思に反しても弁済できる(民法第474条)
- 保証人は「正当な利益を有する第三者」に該当する
- 弁済した第三者には法定代位権が認められる(民法第499条)