【問362】貸金業務取扱主任者 練習問題|将来債権の譲渡
民法・民事訴訟法 問56/114難易度C(難しい)
問題文
将来債権の譲渡に関する次の記述のうち、その内容が適切でないものを1つ選びなさい。
- 1.債権の譲渡は、その意思表示の時に債権が現に発生していることを要しない。
- 2.将来債権の譲渡について対抗要件を具備した場合、その後に当該債権が発生したときには、譲受人はその債権を当然に取得する。
- 3.将来債権の譲渡後に、譲渡人と債務者との間で譲渡制限特約が付された場合、債務者は当該特約をもって譲受人に対抗することができる。
- 4.将来債権が譲渡された場合、対抗要件は、将来債権が実際に発生した時点でなければ具備することができない。
解説
正解
正解は選択肢4です。将来債権の譲渡についても、債権発生前に対抗要件を具備することができます。
各選択肢の解説
選択肢1「意思表示の時に債権が現に発生している必要なし」→ ✅(適切)
民法第466条の6第1項は「債権の譲渡は、その意思表示の時に債権が現に発生していることを要しない。」と明文で規定しています。将来債権の譲渡が可能であることが明確化されました。
選択肢2「債権発生時に譲受人が当然に取得」→ ✅(適切)
民法第466条の6第2項により、将来債権の譲渡がなされた場合、当該債権が発生したときは、譲受人は当然にその債権を取得します。改めて譲渡行為を行う必要はありません。
選択肢3「事後の譲渡制限特約を対抗不可」→ ✅(適切)
民法第466条の6第3項により、将来債権の譲渡後に付された譲渡制限特約は、譲受人その他の第三者に対抗することができません。先に譲渡がなされている以上、事後の特約で譲受人の権利を害することはできません。
選択肢4「債権発生前に対抗要件を具備できない」→ ❌(不適切)
将来債権の譲渡についても、債権発生前の段階で対抗要件(確定日付のある証書による通知等)を具備することができます。判例及び改正民法の規律により、対抗要件の具備は債権の発生を待つ必要はありません。
背景知識
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 将来債権の譲渡 | 民法第466条の6で明文化 |
| 対抗要件の具備時期 | 債権発生前でも可能 |
| 債権発生時の効果 | 譲受人が当然に取得 |
| 事後の譲渡制限特約 | 譲受人に対抗不可 |
学習アドバイス
将来債権の譲渡は改正民法の重要テーマです。特に対抗要件を債権発生前に具備できる点は実務上も重要です。
まとめ
- 将来債権の譲渡は改正民法で明文化された
- 対抗要件は債権の発生前に具備可能
- 譲渡後に付された譲渡制限特約は譲受人に対抗不可