【問351】貸金業務取扱主任者 練習問題|連帯債務の基本
民法・民事訴訟法 問45/114難易度A(易しい)
問題文
連帯債務に関する次の記述のうち、その内容が適切なものを1つ選びなさい。
- 1.債権者は、連帯債務者の1人に対し、又は同時に若しくは順次にすべての連帯債務者に対し、全部又は一部の履行を請求することができる。
- 2.連帯債務者の1人が債務の全額を弁済した場合、当然に他の連帯債務者に対する求償権を取得するが、その求償の範囲は弁済額の全額である。
- 3.連帯債務は、必ず契約によって成立し、法律の規定によって成立することはない。
- 4.連帯債務者の1人について生じた事由は、原則としてすべての連帯債務者に効力を及ぼす。
解説
正解
正解は選択肢1です。民法第436条の規定どおり、債権者は連帯債務者に対して自由に全部又は一部の履行を請求できます。
各選択肢の解説
選択肢1「債権者は全部又は一部の履行を請求できる」→ ✅(適切)
民法第436条は、債権者は連帯債務者の1人に対し、又は同時に若しくは順次にすべての連帯債務者に対し、全部又は一部の履行を請求することができると定めています。これが連帯債務の最大の特徴です。
選択肢2「求償の範囲は弁済額の全額」→ ❌(不適切)
連帯債務者の1人が全額を弁済した場合、他の連帯債務者に対して求償権を取得しますが、その範囲は各自の負担部分に限られます(民法第442条第1項)。弁済額の全額ではありません。
選択肢3「必ず契約によって成立」→ ❌(不適切)
連帯債務は契約のほか、法律の規定によっても成立します。例えば、共同不法行為者の損害賠償債務は法律上当然に連帯債務となります(民法第719条)。
選択肢4「1人に生じた事由は原則すべてに効力を及ぼす」→ ❌(不適切)
2020年施行の改正民法により、連帯債務者の1人について生じた事由は、原則として他の連帯債務者に効力を及ぼしません(相対的効力の原則、民法第441条)。絶対的効力事由は限定的です。
背景知識
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 連帯債務の請求 | 1人又は全員に全部又は一部を請求可能 |
| 求償権の範囲 | 各自の負担部分に限る |
| 効力の原則 | 相対的効力(原則として他に及ばない) |
| 絶対的効力事由 | 弁済、更改、相殺、混同 |
学習アドバイス
連帯債務は貸金業務において頻出テーマです。改正民法により相対的効力が原則となった点は特に重要です。
まとめ
- 債権者は連帯債務者の誰に対しても全額請求できる
- 求償権の範囲は各自の負担部分に限られる
- 1人に生じた事由は原則として他の連帯債務者に影響しない(相対的効力の原則)