【問349】貸金業務取扱主任者 練習問題|連帯保証
問題文
貸金業者Aが主債務者Bに対して1,000万円を貸し付け、C及びDが連帯保証人となっている。この場合、CがAに対して1,000万円全額を弁済した際の求償に関する次のア〜エの記述のうち、民法の規定及び判例に照らして適切なものの組合せを1つ選びなさい。 ア.CはBに対して1,000万円全額を求償することができる。 イ.CはDに対して500万円を求償することができる。 ウ.CがDに求償した場合、DはBに対してその求償額(500万円)を求償することができる。 エ.Dが無資力であった場合、DのCへの負担部分(500万円)はBが負担する。
- 1.ア・イ
- 2.ア・イ・ウ
- 3.イ・ウ・エ
- 4.ア・イ・ウ・エ
解説
正解
正解は選択肢2(ア・イ・ウ)です。エだけが誤りです。
各選択肢の解説
選択肢1「ア・イ」→ ❌誤り(ウが欠けている)
選択肢2「ア・イ・ウ」→ ✅正解
選択肢3「イ・ウ・エ」→ ❌誤り(アが欠け、誤りのエを含む)
選択肢4「ア・イ・ウ・エすべて」→ ❌誤り(エを含む)
各記述の詳細解説
ア「CはBに対して1,000万円全額を求償できる」→ ✅正しい 民法第459条・第462条により、保証人が弁済した場合、主債務者に対して弁済額(1,000万円)を求償することができます。
イ「CはDに対して500万円を求償できる」→ ✅正しい 民法第465条第1項は、各保証人が全額を弁済すべき場合(連帯保証はこれにあたります)について第442条から第444条までを準用します。C・Dの負担部分は各500万円ずつなので、自己の負担部分を超えて弁済したCは、Dに対して500万円を求償できます。
ウ「DはBに対してその500万円を求償できる」→ ✅正しい Cからの求償に応じて500万円を出捐したDは、自己の負担部分を弁済した保証人として、主債務者Bに対してその500万円を求償することができます(民法第459条・第462条)。
エ「Dが無資力→Dの負担部分はBが負担」→ ❌誤り 民法第465条第1項が準用する第444条第1項は、「償還をすることができない部分は、求償者及び他の資力のある者の間で、各自の負担部分に応じて分割して負担する」と定めています。C・Dの2人しか保証人がいない本問では、Dの無資力による回収不能分は求償者であるC自身が負担します。主債務者Bが負担するという規定ではありません。
なお、CがBに対して全額(1,000万円)を求償できること(記述ア)は変わりませんが、それはBが本来の債務者だからであって、「Dの負担部分をBが負担する」という第444条の分担ルールとは別の話です。Bに資力がなければ、Dの無資力分はCが被ります。
背景知識
共同連帯保証人間の求償の流れ
- C(弁済)→B(全額求償:1,000万円)
- C(弁済)→D(負担部分求償:500万円)
- D(Cへの弁済後)→B(500万円求償)
- Dが無資力→求償者Cが被る(第444条第1項)
学習アドバイス
共同保証人間の求償関係は複雑ですが、「保証人→主債務者(全額)」「保証人→他の保証人(負担部分)」の二本立てで整理しましょう。他の保証人が無資力だったときの穴を誰が埋めるかが最も狙われるところで、答えは主債務者ではなく「求償者と他の資力のある保証人」です(第444条第1項)。
まとめ
- 連帯保証人は主債務者に全額求償可能
- 共同保証人間では負担部分の割合で求償
- 他の保証人の無資力分は、求償者と他の資力ある保証人が分担する(主債務者が負担するのではない)