【問348】貸金業務取扱主任者 練習問題|連帯保証
民法・民事訴訟法 問42/114難易度B(標準)
問題文
連帯保証人Bが、主債務者Aに代わって債権者Cに弁済した場合の通知義務及び求償権に関する次の記述のうち、民法の規定として適切でないものを1つ選びなさい。
- 1.BがAへの事前通知をせずに弁済した場合において、Aが債権者Cに対して反対債権を有していたときは、AはBの求償に対して反対債権による相殺をもって対抗することができる。
- 2.BがAからの委託を受けて弁済した場合、Bは弁済した額のみならず、弁済日以後の法定利息も求償できる。
- 3.Bが弁済した後、Aへの事後通知を怠った場合において、Aが善意で債権者Cに二重弁済したときは、AはBの弁済を有効なものとみなすことができる。
- 4.BがAに事前通知をしてから弁済したが、Aが債権者Cに弁済できる状況にあったときは、Aは相殺等で消滅させることができたと主張してBの求償を拒絶することはできない。
解説
正解
正解は選択肢3です。事後通知を怠った場合の二重弁済の扱いについて、選択肢3の内容は誤りです。
各選択肢の解説
選択肢1「事前通知なし→Aは相殺で対抗可能」→ ✅正解(適切)
民法第463条第1項によれば、委託を受けた保証人が主債務者への事前通知をせずに弁済した場合、主債務者(A)は債権者(C)に対して相殺等で対抗できた事由を保証人(B)の求償に対して主張することができます。
選択肢2「委託保証人は法定利息も求償可能」→ ✅正解(適切)
民法第459条第1項・第442条第2項の規定のとおりです。委託を受けた保証人(連帯保証人も含む)は、弁済額のほか弁済日以後の法定利息及び費用等も求償できます。
選択肢3「事後通知怠り→Aは自己の弁済を有効とみなせる」→ ❌誤り(不適切)
民法第463条第2項の規定では、保証人が事後通知を怠った場合に主債務者が善意で二重弁済をしたときは、主債務者は「自己の弁済を有効なものとみなすことができる」とされています。つまり、Aは自分(A)の弁済が有効と主張できるのであり、「BのAへの求償を無効と主張できる」というのが正しい効果です。選択肢3は「AはBの弁済を有効なものとみなすことができる」としており、有効とみなす対象が逆です。
選択肢4「事前通知後に弁済→Aは相殺対抗を拒絶できない」→ ✅正解(適切)
民法第463条第1項の反対解釈として、事前通知をした上で弁済した場合、主債務者は相殺等で消滅させることができたと主張してBの求償を拒むことはできません。
背景知識
弁済前後の通知義務(民法第463条)
| 場面 | 怠った場合の効果 |
|---|---|
| 弁済前の通知(事前通知)怠り | 主債務者は相殺等の対抗可能 |
| 弁済後の通知(事後通知)怠り | 主債務者が善意で二重弁済→主債務者の弁済が有効、保証人の求償は否定 |
学習アドバイス
保証人の通知義務(事前・事後)と、怠った場合の効果を整理することが重要です。「事前通知怠り→主債務者から相殺対抗される」「事後通知怠り→主債務者の二重弁済が有効」という対比を覚えましょう。
まとめ
- 事前通知を怠ると、主債務者は相殺等の対抗が可能
- 事後通知を怠ると、主債務者の善意の二重弁済が有効となり求償が否定される
- 有効とみなされるのは主債務者(A)の弁済であり、保証人の弁済ではない