【問343】貸金業務取扱主任者 練習問題|保証契約
民法・民事訴訟法 問37/114難易度A(易しい)
問題文
保証人が主債務者に代わって債権者に弁済した場合の求償権に関する次の記述のうち、民法の規定として適切なものを1つ選びなさい。
- 1.委託を受けた保証人が弁済した場合、主債務者に求償できる額は弁済した元本のみであり、利息や費用は含まれない。
- 2.委託を受けた保証人が弁済した場合、弁済の日以後の法定利息及び避けることができなかった費用その他の損害の賠償を求償できる。
- 3.委託を受けない保証人(無委託保証人)が主債務者の意思に反して弁済した場合、弁済当時に主債務者が利益を受けた限度でのみ求償できる。
- 4.委託を受けた保証人が弁済前に求償する(事前求償)ことはいかなる場合においても認められない。
解説
正解
正解は選択肢2です。委託を受けた保証人が弁済した場合の求償範囲を正確に規定しています(民法第459条)。
各選択肢の解説
選択肢1「求償額は弁済元本のみ」→ ❌誤り
民法第459条第1項により、委託を受けた保証人が弁済した場合、求償できるのは弁済額(元本)だけでなく、弁済日以後の法定利息及び避けることができなかった費用その他の損害の賠償も含みます。
選択肢2「弁済日以後の法定利息及び費用等も求償可能」→ ✅正解
民法第459条第1項・第442条第2項の規定のとおりです。委託を受けた保証人は、弁済額に加えて弁済日以後の法定利息及び避けることができなかった費用その他損害の賠償を主債務者に求償することができます。
選択肢3「無委託保証人(主債務者の意思に反)→弁済時の利益限度で求償」→ ❌誤り
民法第462条第2項によれば、主債務者の意思に反して保証した場合、無委託保証人は、主債務者が現に利益を受けている限度においてのみ求償できます(弁済当時ではなく「現に」受けている利益)。「弁済当時」という時点の記述が誤りです。
選択肢4「事前求償はいかなる場合も認められない」→ ❌誤り
民法第460条によれば、委託を受けた保証人は一定の事由がある場合(主債務者が破産した場合等)に弁済前でも求償(事前求償)をすることができます。
背景知識
保証人の求償権の比較
| 保証人の種類 | 求償の範囲 |
|---|---|
| 委託を受けた保証人(弁済後) | 元本+弁済日以後の法定利息+費用・損害 |
| 委託を受けた保証人(事前求償) | 一定事由がある場合に可能 |
| 無委託保証人(主債務者の意思に反しない) | 弁済時の現在の利益の限度 |
| 無委託保証人(主債務者の意思に反する) | 求償時(現在)の現在の利益の限度 |
学習アドバイス
保証人の求償権の範囲は、委託の有無・主債務者の意思との関係によって異なります。委託を受けた場合が最も広い求償権を有することを基本として覚えましょう。
まとめ
- 委託保証人の求償範囲:元本+弁済日以後の法定利息+費用(民法第459条)
- 委託保証人の事前求償:破産等の一定事由がある場合に可能
- 無委託保証人(意思に反):現在の利益の限度でのみ求償可能