【問340】貸金業務取扱主任者 練習問題|保証契約
民法・民事訴訟法 問34/114難易度B(標準)
問題文
個人貸金等根保証契約における元本の確定に関する次の記述のうち、民法の規定として適切でないものを1つ選びなさい。
- 1.個人貸金等根保証契約において、元本確定期日の定めがない場合、契約締結日から3年を経過した日に元本が確定する。
- 2.主債務者又は保証人が破産手続開始の決定を受けた場合、元本が確定する。
- 3.債権者が、主債務者又は保証人の財産について、金融機関による競売手続の開始があったことを知った時から2か月以内に確定請求をした場合、元本が確定する。
- 4.個人貸金等根保証契約において元本確定期日を定める場合は、契約締結日から5年以内でなければならず、5年を超える元本確定期日を定めた場合は元本確定期日の定めが無効となり、契約締結日から3年を経過した日が元本確定日となる。
解説
正解
正解は選択肢3です。選択肢3の記述は正確ではなく、不適切な内容が含まれています。
各選択肢の解説
選択肢1「元本確定期日なし→契約締結から3年で確定」→ ✅正解(適切)
民法第465条の3第1項の規定のとおりです。個人貸金等根保証契約において元本確定期日の定めがないときは、契約締結日から3年を経過した日に元本が確定します。
選択肢2「主債務者又は保証人の破産決定で元本確定」→ ✅正解(適切)
民法第465条の4第1項第3号の規定のとおりです。主債務者または保証人について破産手続開始決定があった場合、元本が確定します。
選択肢3「競売開始を知った時から2か月以内の確定請求」→ ❌誤り(不適切)
民法第465条の4に規定する元本確定事由は、主債務者・保証人の財産に対する強制執行・担保権実行手続の開始等ですが、「債権者が知った時から2か月以内に確定請求をした場合」という要件ではありません。競売手続等の開始があった場合は、当然に元本が確定します。確定請求という手続は不要です。
選択肢4「5年超の確定期日→無効、3年で確定」→ ✅正解(適切)
民法第465条の3第2項の規定のとおりです。契約締結日から5年を超える元本確定期日を定めた場合、その定めは無効となり、元本確定期日の定めがないものとみなされ、契約締結日から3年を経過した日が元本確定日となります。
背景知識
個人貸金等根保証の元本確定(民法第465条の3・第465条の4)
| 確定事由 | 根拠条文 |
|---|---|
| 元本確定期日の到来 | 第465条の3第1項 |
| 確定期日なし→3年経過 | 第465条の3第1項 |
| 5年超の確定期日→無効・3年で確定 | 第465条の3第2項 |
| 強制執行・担保権実行の開始 | 第465条の4第1項 |
| 主債務者・保証人の破産決定 | 第465条の4第1項 |
| 保証人の死亡 | 第465条の4第1項 |
学習アドバイス
元本確定事由は貸金試験での頻出論点です。「3年」「5年」という数字と、確定事由の一覧を整理して覚えることが重要です。特に「5年超の期日→無効→3年で確定」のメカニズムは正確に理解しましょう。
まとめ
- 元本確定期日なし→3年で元本確定
- 5年超の確定期日→無効→3年で確定
- 破産・強制執行等でも当然に元本確定(確定請求は不要)