【問338】貸金業務取扱主任者 練習問題|保証契約
民法・民事訴訟法 問32/114難易度B(標準)
問題文
保証債務の性質に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例に照らして適切でないものを1つ選びなさい。
- 1.保証債務は主債務に附従するため、主債務が無効であれば保証債務も効力を生じない。
- 2.保証人は、まず主債務者に催告すべき旨を債権者に請求することができる(催告の抗弁)が、連帯保証人にはこの権利がない。
- 3.保証債務の目的又は態様が主債務より重いときは、保証債務は主債務の限度に減縮される。
- 4.主債務者が有する取消権や解除権は保証人が行使することができるため、保証人が主債務者の取消権を行使して主債務を取り消すと、保証債務も消滅する。
解説
正解
正解は選択肢4です。保証人は主債務者の取消権を行使することはできません。
各選択肢の解説
選択肢1「主債務が無効なら保証債務も無効」→ ✅正解(適切)
保証債務の附従性の表れです(民法第448条参照)。主債務が無効・取消しなどで消滅すると、保証債務も消滅します。
選択肢2「催告の抗弁権は連帯保証人にない」→ ✅正解(適切)
民法第452条は、保証人は主債務者に催告すべき旨を債権者に請求できる(催告の抗弁)と規定しています。ただし、民法第454条により連帯保証人はこの権利を有しません。
選択肢3「保証債務は主債務の限度に減縮」→ ✅正解(適切)
民法第448条第2項の規定のとおりです。保証債務の目的・態様が主債務より重い場合には、主債務の限度まで減縮されます(保証債務の附従性)。
選択肢4「保証人が主債務者の取消権を行使できる」→ ❌誤り(不適切)
民法第457条第3項によれば、主債務者が取消権・解除権を有する場合、保証人はそれらを「行使」することはできませんが、これらの権利が消滅するまで保証債務の履行を拒むことができます(履行拒絶権)。つまり保証人は取消権を代わりに行使できるのではなく、履行を拒むことができるにとどまります。
背景知識
保証債務の性質
| 性質 | 内容 |
|---|---|
| 附従性 | 主債務に従属する(主債務消滅→保証債務消滅) |
| 補充性 | 催告・検索の抗弁権(連帯保証は除く) |
| 随伴性 | 主債権の移転に伴い保証債務も移転 |
民法第457条第3項(2020年改正) 主債務者が取消権・解除権を有するときは、保証人は、これらの権利が消滅するまでの間、債権者に対して保証債務の履行を拒むことができます。
学習アドバイス
「保証人は取消権を行使できない→履行拒絶権のみ」という点は改正民法で明文化された重要論点です。附従性の具体的な現れを整理して理解しましょう。
まとめ
- 保証債務は主債務に附従(附従性)
- 保証人は取消権を行使できないが、履行拒絶権は有する(民法第457条第3項)
- 連帯保証人は催告・検索の抗弁権なし